一次試験・科目別考察

独学で診断士合格!財務・会計の勉強方法

投稿日:2020年4月7日 更新日:

どうもこんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

 

前回から中小企業診断士一次試験の科目ごとの解説をしています。

今回は財務・会計です。

苦手意識がある方が多いと思います。

私ははっきり言って苦手でした。

私が受けた2018年は特に合格率が低く、48点という足切りもあったぐらいで気が悪かったです。

答え合わせをしているときに、別の年度と見間違えたと本気で思ったぐらい前半がボロボロでした。

私の話は置いてときます。

では試験のポイントを申し上げると

  • 時間がなさすぎる(^^;)
  • 電卓不可の手計算なので計算が面倒
  • 反射的に公式が出るように訓練する

といった感じです。

悲痛な叫びにも聞こえますが(^^;)

では詳しく中身を解説していきます。

財務・会計の出題範囲は

財務会計

【毎年出題されているテーマ】

経営分析(収益性・安全性・損益分岐点分析)
キャッシュ・フロー計算書
加重平均資本コスト(WACC
投資評価
●CAPM
株価の評価(PERPBRなど)
デリバティブ


【定期的に出題されるテーマ】

決算整理(売上原価の算定、経過勘定項目など)
税効果会計
総合原価計算
標準原価計算
資金調達方法
配当割引モデル
●MM理論
リスクとリターン(分散・相関係数)など

今後出題が予想されるテーマ】

製造原価明細書
フリーキャッシュフロー

【その他なテーマ】

会計基準・法令の改正に係るテーマ
●2次試験で出題されたテーマ

 

時間がない

財務・会計でまず考えないといけないのが時間との戦いです。

計算が結構手間なのに60分しかないので時間に追われるように受けないといけません。

電卓が持ち込みできないので計算すれば正解できる「経営分析」も焦ってしまって凡ミスすることもあります。

ですので過去問を活用して掛け算や割り算の手計算を普段から訓練しておきましょう

 

出題は大きく2つ

出題されるテーマはたくさんありますが大きく分けると2つあります

  • 原価計算や経営分析などの「アカウンティング」
  • 投資など未来を考える「ファイナンス」

出題の割合は半分ずつといった感じですのでバランスよく勉強しておきましょう。

私は「ファイナンス」に力を入れ過ぎて「アカウンティング」がボロボロでしたので(^^;)

どちらも複雑な公式や計算は出てきませんが、手計算だとかなり苦労するような計算があります。

今の時代Excelで計算すればミスなくできるのに、なんと無駄なことをさせるのかと思います。

 

試験の難易度は

次に試験の難易度がどれくらいかを科目合格率を参考に述べていきます。

 

ちなみに中小企業診断士一次試験は7科目で420点獲得すれば合格です。

1科目当たり60点以上、40点未満を解くと足切りで不合格です。

そして総合点で不合格になっても60点以上獲得した科目は2年間試験が免除されます。

 

科目合格は総合点で不合格になった方の合格率を表しています。

年度 合格率
2019年 16.3%
2018年 7.3%
2017年 25.7%
2016年 21.6%
2015年 36.9%

 

「意外と合格率高いんだな」

これが調査してみて気が付いた私の第一印象です。

 

私が受験した2018年がかなり低くなっているので、受験した年度によって財務・会計に対するイメージが違うかもしれません。

 

何度も申し上げていますが、財務・会計で一番注意しないといけないことは「時間」です。

7科目の中で一番時間が足りないです。

「中小企業経営・政策」の時間を60分にしていいから「財務・会計」を90分にしてくれと切に思います。

 

60分で25問の問題と解かないといけませんので、単純計算で1問あたりに使える時間は2分ちょっとです。

限られた時間内に計算をして解答しないといけないのは焦りもあって難しいです。

 

100点を狙わなくても良いので、できる問題から手を付けていくことが合格ポイントです。

経営分析やCVP分析(費用と利益・売り上げの関係を計算する問題)などは計算自体は単純なので、時間をかければできます。

考えてもわからない問題に立ち止まるよりも確実にできる問題にコミットしてください。

どうしても順番に解こうとする方が多いので難しい問題に直面して立ち止まってしまう方がいます。

経営法務や経営情報システムなどは比較的時間に余裕がありますので、立ち止まって答えていても十分に間に合います。

しかし財務・会計は本当にそんな暇はありませんので試験に臨むときには注意してください。

「あの問題答えの導き方はわかっているのに時間が足りなくて間に合わなかった。」といことになるとメンタル的にやられてしまいます。

財務・会計の得点を失うだけでなくその後に受ける他の科目にも影響してしまいます。

一日目の財務・会計の後は「企業経営理論」と「運営管理」です。

どちらも90分という長丁場の試験です。

 

心が折れて受けるのをやめてしまう方もいますが、せっかく13,000円払って受けていますので最後までがんばりましょう!

40点未満さえとらなければ他の科目で逆転することも可能です。

私もジェットコースターのような得点で一次試験を突破しました。

自己紹介に得点を開示しています。

自己紹介

何があるかわかりません。

こんなポンコツでアラフォーのサラリーマンでも合格できたので大丈夫です(^^)

 

受験してみて感じたことなど

まず時間の体感は模試でシミュレーションしておいてよかったと感じました。

 

話には時間がないと聞いていましたが想像以上だったのと体感しておくことで解答をどれくらいでこなしていけばよいかわかります。

またできない問題を飛ばすことも躊躇なくできるようになります。

 

それでも焦りから頭が真っ白になる瞬間がありました。

もっとできると思っていたので自分にがっかりしました。

 

正式な解答は試験の翌日に公表されますが、資格学校がその前に解答をネット上で公開していることがあります。

その速報で答え合わせをして48点の結果を見て、

「終わったな・・・orz」

と思いました。

 

私は「ファイナンス」が苦手でした。

未来のお金を現在価値にするときに金利分を割り引いたり、為替で貨幣価値が変動したりするのが正しく理解できませんでした。

ですので最後の追い込みは「ファイナンス」に時間をかけて勉強しました。

「アカウンティング」は簿記の勉強で理解していると思い込んでいたのです。

 

試験は「アカウンティング」の正解率がめちゃくちゃ悪かったです。

何度も言いますが、バランスよく勉強しておきましょう(^^;)

 

あと試験で使用した細かいテクニックについてもご紹介しておきます。

 

試験のテクニック編

選択肢から導き出す

解き方はわかっているのに選択肢の解答まで行きつかないことがあります。

そんな時にご紹介するのが「選択肢の解答を代入して答えを得る」テクニックです。

例えばCVP分析の問題を挙げましょう。

 

固定費300、限界利益率40%の場合

利益500を出すためには目標売上高はいくらに設定すればよいか?

 

この問題を解答するときは、下記の計算式を使用します。

目標売上高=(固定費+利益)/限界利益率

それぞれ数値を代入すれば、

目標売上高=(300+500)/0.4

目標売上高=2000

となります。

しかし実際の試験であまたが真っ白になってしまいます。

  • 「あれっ!?どうやるんだっけ?」
  • 「分母は限界利益率か原価率かどちらで計算するんだっけ?」

こんなことが想定されます。

 

そういった時に選択肢の数値を代入することでサラッと解けることがあります。

 

具体的に申し上げると、選択肢の中に正解の2000があったとします。

 

ここから計算していきます。

売上と利益の関係は皆さん理解できると思います。

 

売上高ー費用=利益

 

限界利益率は「変動費の割合」なので変動費固定費で費用を考えると、

目標売上高×限界利益率―固定費=利益

となります。

2000を代入すると

2000×0.4-300=500

 

こちらの導き方なら売上から順番におろしていくので、財務・会計の知識が深くなくても解くことができます。

上級テクニックとしては2つの手順を覚えておけば解答の計算が間違えていないかをチェックすることができます。

違う手順で解くことでケアレスミスを防止てきます。

一次試験ではあまり活躍しませんが、記述式になる二次試験では2重チェックが役に立ちます。

 

あとは選択肢の中から妥当な数値を想像する方法もあります。

 

裏技(精度は保証しません)

これは解答の中で明らか選択肢ではない異常な数値を省いて正解率を高める方法です。

例えば設備投資の経済性の問題を挙げます。

設備導入に1500、経費は減価償却費のみ、残存価額は0、償却期間は5年間の定額

毎年の売上が500として法人税等が40%

設備投資をすべきか?

複利現価係数は以下の通り

一年目 二年目 三年目 四年目 五年目
0.9 0.8 0.7 0.6 0.5

この問題は設備導入にかかった費用とその後の売上などを比較して費用対効果を考えます。

キャッシュの増減は

売上ー減価償却費=利益

利益×(1-法人税)+減価償却費=キャッシュの増加分

キャッシュの増加分をそれぞれの複利現価係数で現在価値に割り引いて合計する

結構複雑ですが、今回の言いたいことは計算方法ではないので先に進みます。

計算すると

1年間の減価償却費=1500÷5=300

利益=500-300=200

キャッシュの増加は

200×0.6+300=420

5年間のキャッシュの増加額=420×5年=2100

それぞれ複利現価係数で現在価値に割り引いていくと

一年目 二年目 三年目 四年目 五年目
0.9×420 0.8×420 0.7×420 0.6×420 0.5×420

合計=1470

ということはこの案件では投資に1500かかっていますので5年間でそれ以上のキャッシュを回収できていません。

つまり投資をするとお金が減る=儲からないということなので「投資はしない」という判断になります。

この問題に慣れてくると今の複雑な計算もできるようになってきますが本番でプロセスをド忘れすることがあります。

試験のプレッシャーで冷静に計算することができなくなることも考えられます。

不測の事態の対応策として、選択肢の中からある程度絞っていきます。

この問題の選択肢としては、

(ア):3000
(イ):300
(ウ):30
(エ):-30

という感じになっています。

 

上記のような投資問題は投資したお金を回収できるかできないかのボーダーラインを狙ってきます。

そうすると、(ウ)と(エ)の2択が怪しくなってきます。

どうしても解答を導くことが難しい場合や時間が足りない場合などあれば奥の手として使ってみてください。

 

私もこうした細かいテクニックで得点を拾ったことがあります。

特に一つ目の選択肢から解答を導き出す方法は「財務・会計」だけでなく「運営管理」でも使いました。

一次試験は解答のプロセスを一切評価してくれません。

ですので正解すれば得点がもらえます。

あまり良い方法ではありませんが、切羽詰まった状況でになったら思い出してください。

 

おすすめする書籍は速習!日商簿記3級

おすすめする書籍は

「速習!日商簿記3級」

著者:柴山政行先生 

です。

これは簿記の知識が全くない状況であれば基礎を身につけるのに最適です。

この書籍はテキストだけでなく先生がYouTubeで解説してくれています。

練習問題も充実していますので、このテキストで中小企業診断士試験の基礎を作っておくと理解力が深くなります。

柴山先生の簿記は「柴山式」という考え方があります。

貸借対照表の資産・負債・純資産と損益計算書の費用・収益をドッキングさせたオリジナリティのある考え方です。

 

本当に基礎の基礎からなので最初は「そこまで解説されなくてもわかります」と言いたくなりますが、じっくり聞いていきましょう

少しずつ難易度が上がっていくにつれて、基礎の学習が効いてきます。

応用問題への対応が型にはめるのではなく理解して解答できるので対応力が向上します。

 

動画は30時間程度なのでそこそこ時間がかかりますが、時間をかけた分のメリットは感じていただけるはずです。

ご紹介した速習!日商簿記3級のテキストは一つのテーマを学習して練習問題をする流れで進んでいきます。

練習問題が充実していますので、試行錯誤しながら解いたことで身につきやすかったです。

 

柴山先生は聞く人がどうすれば理解しやすくなるかを考えて説明してくれます。

口調もゆっくりでたとえ話もうまく交えながらなので、本当に説明の方法を研究されています。

 

過去問完全マスターはマスト

もう一つお勧めは何度もお伝えしていますが、

過去問完全マスターで対応力をつけてください。

 

正直この1冊さえあれば良いぐらいよくできた問題集です。

過去問完全マスターは10年分の過去問を頻出論点に絞ってまとめてくれています。

単に過去問を載せているだけでなく、頻出論点ごとにA、B、C、とランクをつけてくれています。

どの問題が出題されているのか傾向を掴みやすいです。

 

10年分の過去問はかなり膨大なので、「A」と「B」の問題を掲載して、「C」問題はホームページに掲載するようにしています。

ただしこれでも辞書みたいな厚さになっています(^^;)

この問題集の「A」と「B」をマスターすれば十分合格点を取れます!

ぜひ購入してください。

最後に

最後にもう一度抑えておいていただきたいポイントを申し上げると、

  • 時間がなさすぎる(^^;)
  • 電卓不可の手計算なので計算が面倒
  • 反射的に公式が出るように訓練する

これを念頭に学習してください。

 

理屈で覚えるのが理想的ですが、瞬発力が求められる科目ですので「この問題にはこの公式を使う」といった感じまで訓練しておくとよいです。

また「財務・会計」は二次試験においても重要です。

財務に関する事例が登場する「事例Ⅳ」では記述式で計算問題を解かなくてはなりません。

一段階上の問題に対処するためにもしっかり取り組んでください。

今回は財務・会計についてポイントをお伝えしました。

重要な科目なので長くなりました(^^;)

 

次回は「企業経営理論」について書いていこうと思います。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!

 

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