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補助金支援の仕事を受ける方法|中小企業診断士の実務

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こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

前回は補助金支援の内容とメリットについて説明しました。

補助金支援とは?|中小企業診断士の仕事

しかし補助金支援の仕事をしたくてもどうやって仕事を獲得するのかわからない人もいます。

今回は仕事を獲得する一つの方法をお伝えいたします。

 

士業の課題は「営業」

士業の人が仕事を受注する時に苦労しているのは「営業」です。

仕事を受注できれば専門性を発揮して顧客の課題を解決できますが、自分の専門性をうまくアピールできずに仕事がもらえないことがあります。

私の周りでも仕事の受注方法がわからなくて苦労している人がいます。

もちろん私も含めてです(^^;)

こうしたことを解決するために最近では専門家と企業を結び付けるマッチングサービスを実施している会社が増えてきました。

オンライン化が進んだことにより、わざわざ訪問しなくても仕事をもらえるチャンスが多くなっています。

その中で補助金を仕事を受注できる方法として、補助金支援を行っている会社に登録する方法があります。

 

コンサルタント会社と業務委託

最近私はコンサルタントの会社と接点を持ち、補助金支援の委託を受けようとしています。

補助金支援とは具体的に言うと「事業計画書の作成」です。

コンサルタント会社がクライアントからの要望を受けて専門家に補助金に必要な事業計画書の作成を依頼します。

補助金は要件を満たしていても、採択されるかどうかわかりません。

補助金の種類によって異なりますが、採択率は50%前後です。

採択されるかどうかは優れた事業であるかどうかです。

それを示すために事業計画書が必要なのです。

近年は事業再構築補助金に代表されるように、補助金支援が活発になっています。

そのため経営コンサルタント会社には補助金支援の要望がかなり集まっています。

しかし補助金支援で一番工数がかかる事業計画書の作成は、人的リソースが全く足りていません。

そこで事業計画書を作成するために専門家を抱えてマンパワーを集めています。

ではどのように登録して仕事をするのか流れを説明します。

登録までの流れ

それではコンサルタント会社と契約するまでの流れを説明します。

 

エントリー

まずは募集している会社とコンタクトを取ります。

例えば、北浜グローバル経営は専門家募集のページがあります。

エントリーシートなどの提出を求められることもあります。

 

面談

コンタクトを取ったり、エントリーシートを提出した後は面談をします。

面談では仕事内容や報酬などの契約内容を確認します。

また専門家としてのキャリアや実務経験を問われます。

もちろん実務経験があったほうが良いですが、中小企業診断士であれば実務補習で経営改善計画書を作った経験があります。

合計で3回も作成していますので、それだけ経験があれば十分です。

自信を持って対応しましょう。

ちなみに担当者はこちらのことを「先生」と呼んできます。

ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、先生の雰囲気を出しながら対応しましょう(^^)

客観視できるよう、ちょっと心に余裕を持ちながら対応すると先生っぽいです。

 

契約

面談で条件が問題なければ契約を行います。

業務委託契約書や振込先指定などを提出します。

個人番号届書なんかも提出しました。

契約はコンサルタント会社と守秘義務などの大まかな契約を行い、個別案件を受注する時にその都度業務契約を結びます。

登録後はコンサルタント会社のデータベースに専門家登録されます。

 

仕事の内容や流れ

こちらがコンサルタント会社に伝えることは、どれくらい仕事のキャパがあるかです。

クライアント探しに関してはコンサルタント会社がしてくれます。

 

仕事内容は「事業計画書を作成のみ」です。

その他の申請に対するサポートについては委託元のコンサルタント会社がやってくれます。

クライアントは全国が対象になっていることがありますので、自分が担当できる範囲も確認しておきましょう。

打ち合わせはオンラインでやることが多いので、距離が離れていても支援はできますが、地域は近いほうが良いでしょう。

 

受託した後はクライアントと1回目の打ち合わせを実施します。

この後に最初の事業計画書の提出が求められますので、聞きたいことをあらかじめ決めておきましょう。

また会社情報や市場についても、インターネットで構いませんので調べておいた方が良いです。

ある程度業界のことを把握していないと、まともなヒアリングができません。

ヒアリングができないと事業計画書が作成できないので、めちゃくちゃ後悔することになります。

 

1回目の事業計画書の提出目安は2週間程度です。

細かいところはできていなくて良いですが、一通りのストーリーはできている状態にしておきましょう。

2回目以降ヒアリングをする時に、たたき台がないと話が膨らみません。

 

その後のヒアリングについては双方の都合が合えば何回やっても構いません。

ヒアリングする側としては時間が許す限り聞いておきたいと思いますが、相手の時間を奪っていることを意識してください。

ちなみに私は事業計画書のヒアリング回数は3~4回程度にしています。

これまでの経験上、ある程度話し合わないと良い事業計画書は作れません。

作成の提出期限は、応募申請の締切10日前が目安です。

事業再構築補助金では補助金額が3,000万円をオーバーする場合、金融機関の確認書が必要になってきます。

確認書を締切に間に合わせるためには、ある程度期間が必要です。

 

納品が終われば仕事終了です。

申請後は着手金の振り込みがあります。

締切の月末締めの翌月末払いになることが多いです。

 

そして2~3か月後に採択結果が出ます。

無事に採択された場合、成功報酬が振り込まれます。

振り込みは交付決定した月末締めの翌月末支払いになることが多いです。

 

業務委託のメリット

業務委託は契約するのは面倒ですが、コンサルタント会社と関係性を持っておくとメリットがあります。

以下にメリットをお伝えします。

 

営業しなくても仕事ができる

一番のメリットは営業しなくても仕事を獲得できることです。

まさに士業の課題をカバーしてくれています。

専門家は仕事はできるけれども、仕事自体を獲得することができない人が多いです。

そのため中小企業診断士の中には稼げない人もいます。

特に駆け出しの中小企業診断士は実務経験がいつまでも積めないため、ますます仕事を取ることが難しくなります。

そのためコンサルタント会社と連携することで実務経験を積めることは非常にメリットがありますね(^^)

 

実務ポイントを獲得できる

中小企業診断士は5年ごとに更新をする必要があります。

その時に必要な要件があります。

5年間の間に実務ポイントを30ポイントと理論研修を5回受ける必要があります。

理論研修は研修を受けるだけです。

5年間で5回受ければよいので、ほとんど問題なくクリアできます。

しかし実務ポイントは大変です。

なんてったって「実務」ですから(^^;)

特に企業内診断士(企業に勤めている中小企業診断士)は実務をする機会が非常に少ないので更新時に困ることがあります。

そのためお金を払って実務の機会を作っていることもあります。

中小企業診断士の資格を維持するために、お金を払っているなんてもったいないですよね(ーー;)

 

実は今回紹介した事業計画書委託業務では実務ポイントを取得できます!

1回あたり5ポイント程度ですが、6回仕事をすれば実務ポイントに必要な30ポイントを獲得できます。

実務ポイントを得られるだけでなく、報酬ももらえるなんて嬉しいですね!

 

個人ではできない大きな仕事ができる

補助金支援の会社の規模はさまざまあります。

当然会社の規模によって設備投資の金額が異なります。

 

独立や副業で補助金支援をする場合、比較的規模が小さいことが多いです。

やはり会社も依頼するからには、信頼できる相手を選んでいます。

法人化していない個人事業主や副業でやろうとしている人には大きな仕事はまわってきません。

 

今回紹介した業務委託はクライアントがコンサルタント会社に依頼します。

コンサルタント会社は実績が豊富なので、クライアントとしては信頼できる相手です。

よって補助金の金額も大きなものになることがあります。

 

そうした大きなプロジェクトへの参加は個人事業主・副業では体験することは難しいです。

貴重な体験ができる機会を得ることができます。

 

業務委託のデメリット

一方で業務委託はデメリットもあります。

間に入ってもらっているので、自分の裁量でコントロールできないことがあります。

以下にデメリットもお伝えします。

 

報酬が少ない

仕事を紹介してもらっているため、直で仕事をするよりも報酬が少なくなってしまいます。

補助金申請の報酬相場は補助金額に対して10%程度が目安です。

たとえば投資額が2,000万円、補助率が1/2の場合、1,000万円が補助金額となります。

この場合、専門家への成功報酬は100万円です。(無事に採択されることが前提ですが・・・)

しかし業務委託によって仕事を受注すると、成功報酬は1/2以下になってしまいます。

同じ仕事をしても倍以上報酬額が変わってくると、モチベーションにも関わってきます。

その代わり事業計画書作成以外の申請等はコンサルタント会社がサポートしてくれるので助かります。

直受けの場合は事業計画書作成以外にもいろんなことを聞かれるので集中できないこともあります。

 

報酬が手に入るまでに時間がかかる

二つ目のデメリットは報酬の支払いがかなり遅いことです。

着手金は応募申請の締切から1か月後なので、それほど時間はかかりませんが、成功報酬はかなりの時間を要します。

ポイントは「成功報酬は交付決定後」というところです。

交付決定とは採択後に事業を実施するための許可申請である「交付申請」を行って、それが無事に承認されたことを示します。

交付決定は交付申請後1か月程度で決定が出ますが、交付申請の不備で決定が伸びることが多いです。

交付申請がうまく進まないと、どんどん報酬の支払いが遅れます。

応募申請から採択まで2カ月程度、どんなに早くても交付申請から決定まで1カ月、支払いは月末締めの翌月末なので、スムーズに進んでも応募締切から4か月以上はかかることでしょう。

キャッシュインが非常に遅くなるのはデメリットでしょう。

 

自分のペースでしごとができない

クライアントとやり取りする時には必ずコンサルタント会社が絡みます。

仕事の進捗を管理する責任がありますので仕方がありませんが、専門家が直接連絡を取ることを非常に嫌います。

「ちょっと聞きたいから電話で確認しよう」と思っても、コンサルタント会社に許可を取る必要があります。

ヒアリングの予定も合わせる必要がありますので、スケジュール管理が難しくなります。

また締め切りもコンサルタント会社が設定したものに合わせないといけません。

逆に管理してもらったほうが良いかもしれませんが、自分のペースで仕事を進めることはできません。

 

スポット契約になりやすい

仕事内容が事業計画書作成に集中できる反面、クライアントに深くかかわることが難しいです。

そのため事業計画書を作成したら、それで関係は終了します。

その後の申請のための支援や、その他のコンサルタントといった仕事に広がりはほとんどありません。

そのため事業計画書作成はその都度会社の事業が異なる内容を書かないといけませんので、非常に工数がかかる仕事です。

だから専門家に委託しようとしているのでしょう(^^;)

 

今回は補助金支援の仕事を獲得する方法を解説しました。

補助金を受けたい経営者は多いので、コンサルタント会社には依頼が殺到しています。

そのためコンサルタント会社も捌くのに大変苦労しています。

報酬面で若干搾取されている感は否めませんが、実務ポイントや経験といったメリットも多くあります。

まずは話を聞いてみて判断してはいかがでしょうか?

いろんな経験ができるので、期っとプラスになると思いますよ!

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