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事業再構築補助金の目的と新規事業の成功確率

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こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は補助金の話をします。

特に最近注目されている「事業再構築補助金」を取り上げます。

たしかにすごく話題になっているのですが、実際にどういった会社が対象になのか、どんな取り組みをするのかわからない人も多いです。

私は実務で事業計画書の作成支援をしています。

実務経験をもとに、皆さんにわかりやすく解説しようと思います(^^)

 

事業再構築補助金の目的とは

まずは事業再構築補助金とはなんなのか、公募要領に載っている目的から見ていきます。

公募要領にはこう書いています。

1. 事業の目的
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売上の回復が期待し難い中、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とします。

文章が長すぎてよくわからないですね(^^;)

もうちょっと文章を区切って書いて欲しいです。

私は実務で書類作成をしますので、こうした長い文章は読みにくいので気になります。

 

ポイントは

  • 需要や売上回復が期待し難い
  • 経済社会の変化に対応
  • 思い切った事業再構築

です。

もう少し深く掘り下げます。

 

需要や売上回復が期待し難い

「需要や売上回復が期待し難い」とは、

今の仕事のやり方を続けても、今後売上が伸びない

という意味です。

 

新型コロナウイルス感染症は世界的に大流行しました。

人の流れが大きく変わったことで、経済活動に多大な影響を与えています。

飲食店を中心に、人と接触する機会が多い商売は売上が大きく下がっています。

そして今後も非接触や感染防止などの対策をしなければならないので、お客さんの回転率が悪くなることが予想されます。

 

経済社会の変化に対応

「経済社会の変化に対応」とは、

今後のポストコロナ・ウィズコロナのような時代でも生き残ることができる

ということです。

世の中は常に変化しています。

変わらないものなんてありません。

気づかない内に少しずつ変わっていたりします。

世の中の唯一不変なことは「変化すること」と言われるほどです。

特に新型コロナウイルスは変化を加速させました。

ついていけないぐらいの早さですよね(^^;)

 

思い切った事業再構築

「思い切った事業再構築」とはどういったことでしょうか

簡単に言うと「これまでと違ったことをする」です。

具体的には、

  • これまで作ってなかった新しい製品やサービスを開発する(新分野展開)
  • 製造業からサービス業に進出する(業種転換)
  • 飲食店からデリバリーに進出する(事業転換)
  • 直接サービスからオンラインサービスに切り替える(業態転換)
  • 企業を買収して新事業に進出する(事業再編)

といった感じです。

 

事業再構築の目的をわかりやすく解釈

これらのことをまとめて、違う言い方で解釈すると、

1. 事業の目的

コロナウイルスの影響により、今やっている事業が危なそう(^^;)

今後の時代に対応できる新しいことをやる(^^)/

それも会社の社運をかけてやる(^^)/~~~

そんなやる気のある会社を支援して日本の経済を活性化させる!(^^)!

こんな感じでしょうか(^^)

3行目の「会社の社運をかけて」を結構軽くいってますが、相当な覚悟がいります。

 

今回の補助金について問い合わせを何件か対応しましたが、

「詳しくはよく知らないが、お金がもらえる」

と解釈しているような方も多く見受けられました。

前にも言いましたが、補助金は「税金」です。

ですので、厳格な審査の上、より優れた事業計画に支援をします。

 

しかも投資額は大きいです。

通常枠で「最大6,000万円」、卒業枠やグローバルV字回復枠は「1億円」です。

採択されるとほとんどの事業者が借入を行って事業をします。(自己資金があれば「そのお金でやればいいじゃん」となりますので・・・)

事業がうまくいけば良いですが、仮に失敗すると借金だけが残ります。

 

新規事業の成功確率は?

ちなみに新規事業の成功確率ってどれくらいかご存じでしょうか?

経済産業省の新事業の取組みに関する調査データによると、28.6%の企業が「新事業が成功した」と回答しています。

ただし成功したと回答した企業のうち、約50%の企業の経常利益率は増加していません。

 

つまり、7割が「新事業を創り出すこと」ができず、さらにそのうちの5割が「儲かる事業にすること」ができていません。

新規事業が利益をもたらすという、真の成功確率は約14.3%ぐらいです。

8~9割の新事業が失敗しています。

 

またオリックスの社長・会長・グループCEOを歴任した宮内義彦さんは、

「新事業の成功率はイチローの打率より低い」

というユニークは表現で例えています。

オリックスはリース事業のノウハウを生かして事業を拡大させてきました。

変化を当たり前として捉えて、どんどん新しい事業に進出しています。

そのような土壌があるオリックスでも新規事業の成功確率はかなり低いです。

単にお金がもらえるといった動機で挑戦するにはリスクが高いことをお判りいただけたかと思います。

 

最後に(無料ダウンロード特典)

今回は事業再構築補助金の目的に関して解説しました。

これからも補助金の公募要領を分解してわかりやすく解説していきます。

また私が以前実施したセミナーの内容をダウンロードできるようにしました。

事業再構築補助金とIT導入補助金について解説しています。

もしよければ参考にしてください。

事業計画書作成のポイントなんかも解説しています。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました!

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