こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。
今回は決算手続きの流れについて解説します。
決算の流れは、いろんなことをする必要があります。
ですので、何回かに分けて解説を書いていきたいと思います。
決算手続きの流れ
期中の取引に関しては、その都度仕訳を行い総勘定元帳に転記します。
そして期末になると財務諸表を作成するために、決算手続きを行います。
具体的な決算手続きの流れは5つです。
- 決算整理前試算表の作成
- 決算整理仕訳
- 決算整理後試算表の作成
- 帳簿の締切り
- 貸借対照表・損益計算書の作成
今回は最初の「1.決算整理前試算表」について解説します。
決算整理前試算表の3つ
「決算手続」は、試算表を使って行います。
試算表は、総勘定元帳の各勘定をまとめた表です。試算表を作ることで、数字が正しいかをチェックすることができます。
試算表は3つあります。
- 合計試算表
- 残高試算表
- 合計残高試算表
合計試算表
合計試算表は「勘定ごとに、借方の合計金額と、貸方の合計金額を集計した表」です。
例えば現金が手に入ると借方に、出ていくと貸方に集計されています。
合計試算表には借方と貸方にどれくらいの動きがあったかを記入していきます。
他の勘定科目もこのようにどんどん記入していきます。
合計試算表を全部足すと借方と貸方の額は一致します。
残高試算表
残高試算表は「勘定ごとに、借方と貸方の差額である残高を集計した表」です。
現金勘定について、借方が 1,000、貸方が 400 だった場合は、残高は 600 になります。残高試算表には、現金の借方の欄に 600 を記入します。
他の勘定科目についても、同じように残高を計算し残高試算表に記載します。残高試算表の借方と貸方の合計金額も一致します。
合計残高試算表
合計残高試算表は、合計試算表と、残高試算表を合わせたものです。合計欄と残高欄を横に並べて表示します。
決算整理前残高試算表と決算整理後残高試算表
「決算手続」では、最初に「決算整理前残高試算表」を作成します。決算整理前残高試算表は、決算整理仕訳を反映する前の残高試算表です。
これに、決算整理仕訳を反映させたものが、「決算整理後残高試算表」です。決算整理後残高試算表は、決算整理仕訳を行った後の残高試算表を表します。
決算整理仕訳
期中では、取引があるたびに仕訳を行い、仕訳帳の内容を総勘定元帳に転記します。
期末になると、総勘定元帳を集計して財務諸表を作成していきますが、そのままでは正しい財務諸表になりません。
そのため、決算整理仕訳という処理を行い、正確な財務諸表になるように修正する必要があります。
決算整理が必要な項目を「決算整理事項」と呼びます。決算整理事項には様々なものがあります。
代表的なものは以下の通りです。
- 経過勘定の処理
- 棚卸資産の処理(売上原価の計算)
- 貸倒引当金の設定
- 有価証券の評価替え
- 固定資産の減価償却
- 負債性引当金の設定
- 現金過不足の処理
今回はここまでとします。
診断士試験を一通り解説するまで続けて行きますので、今度もまた当ブログに遊びに来てください!
また感想や意見、質問などもお気軽に言ってください(^^)
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