企業経営理論

職務特性モデルについて(企業経営理論)

投稿日:2020年11月26日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

人のモチベーションを上げるにはどうすればよいか?

前回はモチベーション理論について解説しました。

モチベーション理論について(企業経営理論)

今回は職務特性モデルについて解説します。

職務特性モデル(ハックマン=オルダム・モデル)

企業経営理論で良く出題される理論に「職務特性モデル」があります。

ハックマン=オルダム・モデルともいいます。

これはハックマンとオルダムが提唱した理論です。

 

職務特性モデルでは「仕事自体がおもしろいとモチベーションが高まる」ということを言っています。

 

この理論ではモチベーションを高めるための中核的な要素があります。

5つの中核的職務特性を解説します。

 

5つの中核的職務特性とは

技術多様性

いろんな技術が必要とされる仕事はモチベーションを高めます。

単純作業などひたすら繰り返しの仕事はすぐに飽きてしまします。

また仕事の付加価値も高くありません。

いろんな知識や技術を駆使して課題を解決できるような仕事は大変ですが、達成した時の満足感が高いです。

 

 

完結性

仕事の流れの全体に関与できるとモチベーションを高めます。

自分の仕事が一部分だけではあまり意欲が上がりません。

自分の仕事が最終的にどのような形で顧客に届くかが明確にわかっているほうが良いですよね(^^)

 

私の実体験であったことですが、ある会社に行ったときに「この仕掛品は最終的にどのように使われているのですか?」と聞いてみました。

そうすると「実はあまりわかっていません」と返答が返ってきたことがあります。

これはその人が無関心だからいけないとか、会社の風通しが良くないとかの問題もありますが、この状態ではモチベーションが上がらないです。

 

重要性

仕事の出来が他の人にとって重要であればあるほどにモチベーションが高まります。

他の人とは社内外の利害関係者です。

自分に任せられた仕事が、会社の重要なプロジェクトであると意欲が向上します。

また所属された部署が会社全体の売上に対して大きく占める場合もやる気になります。

このように自分の仕事が重要で価値のあるものであるほどに、動機づけが高まります。

 

自律性

自分で創意工夫ができる余地があるほどに、仕事に対して意欲がわきます。

完全にマニュアル化されていているよりも、顧客に対して喜んでもらえるように計画したり工夫したりする裁量があるほうが仕事は楽しいです。

裁量できる余地がある仕事は難易度が高いですが、うまくいった時の達成感はものすごいです(^^)

私の仕事は比較的難易度が高く正解もありませんので、たまには繰り返しの仕事がしたくなりますが(^^;)

 

フィードバック

仕事の成果がどうなったか、そういった情報を「直接」得られるほどモチベーションが高まります。

直接というところがポイントです。

間接的に聞くのではなく直接自分に届くからこそやりがいを感じます。

自分が行ったサービスに対して感謝の手紙を頂くことがあれば、達成感や満足感を強く感じます。

「もっと良い仕事を使用」と強く思うことになるでしょう。

 

今回はまとめ

職務特性モデルでは「仕事そのものが面白いとモチベーションが高くなる」という理論でした。

もう一度5つの中核的な職務特性を振り返ると、

  1. 技術多様性(いろんな技術がいる仕事)
  2. 完結性(仕事の入り口から出口まで知っている)
  3. 重要性(中核的な仕事を担当)
  4. 自律性(自分で仕事の進め方を決められる)
  5. フィードバック(直接反応を聴くことができる)

といった感じです。

モチベーションの内容理論や過程理論とはまた違うアプローチです。

かみ砕くと「当たり前じゃん」ってなりますよね(^^)

企業経営理論は、当たり前のことを難しく文章化した感じです。

 

ただこういった体系的な知識がないと、人に伝えるのが難しいです。

企業経営理論を勉強することで、当たり前のことを人にうまく伝えられます。

私は体験的にわかっているような事柄を文章で読むのが好きです。

 

企業経営理論の過去問で心をボキッとおられる方が多いですが、内容自体は面白いので継続して勉強すると身になりますよ(^^)

今回はここまでで終わります。

しばらくは企業経営理論の解説を続けていきますので、また読んでいただけると嬉しいです(^^)

 

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