こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。
この記事は「中小企業経営・政策」について解説していきます。
中小企業診断士一次試験を順番に解説して今回で7回目。
ようやくここまできました。
これで全ての科目の解説ができます。
一次試験の2日目に受けるのは「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・政策」です。
受けたことがある方はわかりますが、これらの科目は時間が余ります。
私は「経営情報システム」を途中退席して「中小企業経営・政策」の勉強をしました。
時間を有効に使って得点を取りにいきましょう!
そんなわけで「中小企業経営・政策」のポイントをお伝えします。
- 1番試験範囲が狭い
- 白書から半分、政策から半分出題
- 得点を獲得できるチャンスあり
といった感じです。
私は得意科目としていました。
5月に模試を受けて384点と見事に惨敗している中、「中小企業経営・政策」は科目合格の60点以上を取れました。
本番は82点と他の科目をかなりカバーしてくれました。
狙いどころです!
それでは解説していきます(^^)
中小企業経営・政策の出題範囲
中小企業白書のポイント
開業率・廃業率
業種別全従業員に占める中小企業の従業員数の割合
労働生産性(ほぼ大企業より中所企業が悪い)
完全失業率や求人数
企業の課題(成長段階によって違う)
資金調達(高成長・安定成長など企業の成長の仕方で違う)
企業の動向(中小企業・小規模事業)
等々です。
巻末の付属統計資料の特徴的なデータはチェックしておきます。
【中小企業基本法】
基本理念・基本方針、中小企業者の定義(小規模企業者の定義を推移含む)
※中小企業の定義は絶対出題されるので必ずチェック!!
【中小企業を支援する関連法規】
中小企業等経営強化法(経営革新、新連携)
下請代金支払遅延等防止法
抽象ものづくり高度化法
中小企業地域資源活用促進法
農商工等連携促進法
【中小企業経営を支援する仕組み】
中小企業組合
共済制度(小規模企業共済、倒産防止共済、退職金共済)など
【金融・財政支援】
小規模事業者経営改善資金融資制度(マル経融資)
新創業融資
中小企業税制
なんと言っても一次試験の中で1番出題範囲が狭いので得点獲得のチャンスです。
時事系の問題と政策の問題が半分ずつ出題されます。
時間に余裕があれば白書を読むと良いです。
私の場合、白書は全く読んでいません(^^)
効率で考えるとテキストで一通り学習した後に過去問を解くパターンから模試なども受けると傾向が掴めます。
私がおすすめしている問題集「過去問完全マスター」は過去問をアレンジして現代用にしてくれています。
中小企業基本法も覚えておきましょう。
政策系の問題は補助金・助成金など主要なものをチェックしておけば十分60点は突破できます。
ちなみに金融支援や補助金は実務でも登場します。
コンサルタント会社に就職・転職を希望される方は覚えておくと役に立ちます。
補助率がなかなか覚えられないという方、
だいたいが2/3か1/2ぐらいです。
余談ですがわからない場合は2/3を選んでおくと結構正解できます(^^)
冒頭にもお伝えしていますが、出題範囲は他の科目よりも狭いです。
他の科目が広いという言い方もできますが(^^;)
ですので、皆さん「中小企業経営・政策」の試験対策は最後にします。
試験1か月前のギリギリで勉強を始める人もいます。
私は半年前くらいから少しずつ始めました。
少し早めの対策をしたのは高得点が狙えるからです。
本当はもっと早くから始めたかったのですが、私が利用していた通信教育の最新版待ちでした。
企業経営理論や経営法務に比べて勉強時間と得点が比例関係にあります。
過去問についてちょっと飽きるくらいやっておけばかなりの得点が狙えます。
政策系の問題はパターンもそれほど多くないので、十分チャンスがありますよ!
中小企業経営・政策の試験難易度
中小企業経営・政策の難易度を測定するために、科目合格率を見ていきます。
科目合格率とは一つの科目について60点以上獲得できれば、総合点で不合格だったとしても2年間はその科目について免除される制度です。
一次試験合格者は含まれませんのでパーセンテージは低く出ます。
目安としては20%以上で比較的簡単、10%未満は難しいと解釈してください。
ここ最近の合格率を示します。
年度 | 合格率 |
2019年 | 5.6% |
2018年 | 23.0% |
2017年 | 10.9% |
2016年 | 12.5% |
2015年 | 12.2% |
あれ(^^;)
意外と合格率が低い・・・
私の中では体感的に簡単なイメージでした。
私は2018年に受験したのでそんなイメージなんでしょうね(^^)
皆さんあんまり対策ができていないのか、白書からの時事問題に対応できていないのか。
政策系は過去問やっておけばかなり正解できるので、ぜったい得点を狙える科目と思っています。
試験を受けてみた感想
一番印象が残っているのは、
「時間余り過ぎ」
めちゃくちゃ時間が余って持て余します。
「中小企業経営・政策は60分でいいので財務・会計を90分にして欲しい」
そんなことを試験中に思っていました。
私が解答に使用した時間は45分くらいです。
これ以上訂正する箇所がないぐらい見直しての時間です。
本当にやることがなくなって途中退室しました。
問題自体は知っているか知らないかの問題が多いのでサクサク進んでいきます。
一問一問向き合って解答できるので、落ち着いてしっかりミスのないようにしてください。
中小企業経営・政策のおすすめ書籍
おすすめの書籍について紹介していきます。
過去問完全マスター
これは中小企業経営・政策だけでなくて全科目についておすすめです。
中小企業経営・政策の科目でおすすめしているのは理由があります。
他の科目よりも試験範囲が狭いので薄いです。(だいたい400ページ)
他の科目だと計算問題や熟考しないといけないので移動中にできませんが、この科目は移動中にできます。
実際私もそうしていました。
台風で電車が遅れているときなんかは「いっぱい過去問解ける」とか思っていました。
しかもこの1冊で中小企業の定義や基本法、政策・支援などかなりの領域を網羅しています。
さすが10年分ですね(^^)
さらにC問題を含めた問題も掲載されています。
他も科目だと過去問の問題数が多いので最頻出のA問題と準頻出のB問題しか掲載されていません。
※C問題は出版社である「同友館」ホームページに掲載されています。
本当にこの1冊でまるっと解決です(^^)
白書など時事系に関してはテキストに掲載されている特徴的な数値を把握しておくことです。
パーセンテージまで覚える必要はありません。
どの理由が多いのかをチェックしておけば解答できます。
私は白書を読んでいません。
テキストや過去問完全マスター、模試などをやっていると自然と対策できました。
その他
私が利用していた通信教育である「スタディング」は解説がわかりやすくておすすめです。
スタディングで講義→練習問題→過去問とやれば一通りの実力がつきます。
「過去問完全マスター」で仕上げれば合格点は取れます(^^)
今回の内容まとめ
今回の中小企業経営・政策について振り返ると、
- 1番試験範囲が狭い
- 白書から半分、政策から半分出題
- 得点を獲得できるチャンスあり
といった感じです。
補助率は第一選択として2/3、次に1/2
白書は読まなくてもOK
科目合格率はあまり高くなかったのですが、難易度としては低いので狙ったほうが良いです。
極端な話ですが
「中小企業経営・政策は一次試験のボーナスステージ」
です。
7科目をバランスよく勉強することが一次試験には大事です。
その中でも中小企業経営・政策は優先順位としては低くなりがちです。
しかし他の科目をカバーできるチャンスです。
後は試験のテクニックとして、
「経営情報システムを途中退室して中小企業経営・政策の対策をする」
これをおすすめします。
経営情報システムもじっくり解いても時間が余ります。
悔いの内容に見直しを何回もする人がいますが、その時間よりも次の科目の対策をしたほうが得点アップのチャンスです。
中小企業経営・政策は最後の科目なのでかなり疲労しています。
人によっては諦めて受けない方もいます。
しかし1日目の試験結果が悪くても2日目もしっかり受けきって下さい。
最後のほうになってくるとポロポロ空席が目立ちます。
諦めて受験を放棄する方もいます。
当たり前のことですが受験放棄すると合格する確率は0%です。
例え足切り点を取っていても加算されるときがあります。
2018年は経営法務が難しすぎて受験者全員に8点加算されました。
それで合格して方もいます。
何が起きるかわかりませんので、受けたからには最後まであきらめずに取り組んでください!
あとがき
一次試験の7科目についてシリーズで書いていきまいた。
今回の中小企業経営・政策で終了です。
読んでいただき誠にありがとうございます!
次回は試験までどんなことをしていたか時期別で書いていきます。(書いたのでリンク貼りました)
https://ponchanblog.net/category/jyoukyousinkyou/
その時の心境や悪戦苦闘しているさまをお楽しみいただければ
今思えば本当によく合格できたなと思います。
勉強期間中にもYouTube見てたりパチスロに行ったりとサボっていました。
一日ちょっとでも勉強をするめることは頑張っていましたが、ひどいもんでしたよ(^^;)
中小企業診断士試験は簡単ではありませんが社会人が仕事をつづけながら独学でも合格できる資格です。
私のようなちゃらんぽらんに生きていた人間でも試行錯誤しながら合格できるので間違いございません(^^)
このサイトで
「こんな人でも合格できたならできるかも」
と勇気を持っていただければ嬉しいです。
私がこのブログでお伝えしたいことは、
「学ぶことで知識をつけて、生きていく知恵をつける」
そういった目的で書いています。
勉強する内容は問いません。
中小企業診断士であれば経営に関することを学ぶことができます。
自分の人件費が上がらない理由もわかります。
経営者は従業員が思っている以上に給料で還元しようと考えています。
見えないところでかなり頑張っています。
私は中小企業診断士の勉強によって単に給料の不満だけ言っていた時よりもマインドが変わりました。
不満を言うことは簡単ですが、課題解決は難しいです。
何が課題なのかを見つけること自体も難しいです。
従業員は目の前の作業に対して「どうやって無駄を少なくするか」が課題ですが、経営者の課題はもっと深いです。
- どの製品が売れるのか
- どのくらい品質が必要なのか
- 費用で無駄になっていることがないか
- 従業員の意欲をどう向上させるか
- 今の技術を応用できないか
課題の範囲が広く何から始めればよいのかわからなくなります
だから経営者は日々の作業に追われている場合ではありません。
余裕時間を作らななくてはいけません。
従業員には「サボっている」ように見えるかもしれませんが、暇な時間が必要なのです。
そうしないと重要な経営判断ができません。
私の中小企業診断士試験への挑戦は終わりましたが、今度はTwitterやブログで発信することに挑戦しています。
新しいことに挑戦するといろんなプラスがあります。
アウトプットすることでライティング能力向上にもつなげています。
これからも皆さんに有益な情報を発信していきます。
魂を込めて書いていきますので、これからもよろしくお願いします!
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