企業経営理論

消費者の購買行動について(企業経営理論)

投稿日:2020年12月25日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は消費者の購入にはどのようなことが起こっているかを解説します。

どのようなプロセスを経て購入していることがわかれば、マーケティングに活かすことができます。

消費者の購買行動はさまざま研究されています。

一回では書ききれないと思いますが、頑張って解説します!

購買意思決定

まずはコトラーの理論について解説いたします。

コトラーは消費者がどのようなプロセスを経て購入されるかを5つの段階で説明しています。

5つのプロセスとは

  • 問題認知
  • 情報探索
  • 代替品評価
  • 購買決定
  • 購買後の行動

 

問題認知

問題認知とは、消費者自身が問題を感じて何かの必要性を感じることです。

問題は単純なことで、「明日の朝ごはんのパンがない」って感じです。

そしたら急いでパンを買いに行きますよね。

新しいスマホが発売されて欲しくなるかもしれません。

ニーズが引き起こされるところから購買行動がスタートします。

 

情報探索

次は情報探索です。

問題認知というニーズが引き起こされたので、それを満たすための情報を探そうとします。

情報探索をどの程度するかはモノによって違います。

高級品ほど情報探索をする傾向にあります。

普段から頻繁に購入する日用品などはあまり探索しません。

 

代替品評価

情報探索をした後は代替品の評価を行います。

これは情報収集したものから購入する商品の評価を行っていきます。

候補をいくつか評価するので、代替品を検討します。

つまり評価をするということですね(^^)

 

評価は人によってポイントが違います。

例えば洋服を選ぶときに、いくつかの候補に絞ります。

色を重視するか、デザインを重視するか、素材の肌触りを重視するか・・・評価をします。

 

購買決定

代替品評価が行われた後は、実際に購入が行われます。

代替品の中で最も評価が高かったものが選ばれます。

 

購買後の行動

最後に購買後の行動が行われます。

消費者は購買する前の期待と、購入して実際に手にしたときの満足度を比較します。

その時に期待以上であれば満足を得ることができます。

逆に期待より下回る結果になれば、不満足となってしまいます。

 

認知的不協和とは

一般的に消費者は購入後に本当に買って良かったのかどうか不安になることがあります。

不満足感を感じることもあります。

このような心理状態のことを「認知的不協和」と呼びます。

 

この認知的不協和になると消費者は、それを何とか解消しようとします。

自分が購入した後にもっと良い機能を持った製品が発売されたとします。

この時に消費者は「もうちょっと待ってから買ったらよかった」と思うことがあります。

この状態になるとモヤモヤした状態になってしまいますので、その新しい商品の欠点を探して何とか納得させようとします。

そうすることで自分の決断の正当性の根拠を見つけようとします。

 

近年はSNSが進化していますので、購買後の行動が活発化しています。

自分が経験したことを簡単にインターネットを使用して共有することができます。

 

飲食店ではこうした口コミが非常に大きな影響を与えます。

サクラの問題がありましたが、以前こうした書き込みは信頼性が高いです。

 

次のAISASモデルは現在の消費者行動を反映したモデルとなっています。

 

消費者行動モデル(AIDMAとAISAS)

消費者の購入するまでの行動を表すモデルに「AIDMAとAISAS」があります

AIDMA(アイドマ)とAISAS(アイサス)と呼びます。

 

AIDMAモデル(アイドマモデル)

AIDMA は消費者の購入までの行動を5段階で表しています。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

消費者が新しい商品・サービスを購入する際には、

まず商品・サービスがあることを知ります「Attention(注意)」

そして商品・サービスに興味を持ちます「Interest(関心)」

興味を持つということは欲しくなります「Desire(欲求)」

頭の中で購入するかどうかを検討します「Memory(記憶)」

最後に購入することを決めます「Action(行動)」

 

企業は消費者行動を分析して、自分たちの商品・サービスが適切なマーケティングになっているかを検討します。

そしてトライ&エラーを繰り返して売れる仕組みを構築していきます。

 

AISASモデル(アイサスモデル)

これまでの消費者行動はAIDMAモデルでしたが、インターネット・SNSの発達より購入の行動が変化しています。

それを表しているのが、AISASモデル(アイサスモデル)です。

AISASモデルも消費者行動を5段階で表しています。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Search(検索)
  • Action(行動)
  • Share(共有)

Attention(注意)とInterest(関心)は同じです。

そこからの行動がAIDMAと違います。

商品・サービスに関心を持った後は、インターネットで検索をします「Search(検索)」

価格や評判などを比較しているサイトや書き込みをみます。

そして購入を決めます「Action(行動)」

その購入した商品・サービスした評価をインターネットで共有します「Share(共有)」

昔は口コミの拡散力はそれほどでもなかったのですが、サイトやブログを通すことで個人でも拡散力が高くなってきました。

 

そうした情報が「Search(検索)」に活かされていきます。

また消費者の購買行動も従来よりも決断が早くなっています。

従来は「Memory(記憶)」の段階で商品・サービスの購入をじっくり検討することが多い傾向にありました。

しかし最近は情報が手に入りやすく、商品・サービスの比較検討もしやすくなりました。

よって購入も簡単にすることができるようになりました。

 

消費者行動が変化してきたので、マーケティングのアプローチ方法も変化しています。

 

今回のまとめ

今回は消費者行動の購買行動について解説いたしました。

人の購入までのプロセスを文章化するって面白いですね(^^)

 

最後に振り返ると

コトラーの購入までのプロセスは

  • 問題認知
  • 情報探索
  • 代替品評価
  • 購買決定
  • 購買後の行動

認知的不協和は「買った後に後悔したり、不安になること」

 

消費者行動のAIDMAモデルとAISASモデルは

AIDMAモデル

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

AISASモデル

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Search(検索)
  • Action(行動)
  • Share(共有)

消費者行動については引き続き解説いたしますので、また読んでください!

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