コンサル実務 経営・改善活動

情報共有は丁寧に|診断士実務

投稿日:2021年12月12日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は情報の共有について、ある会社の事例を交えて解説します。

ある会社の事例

私が訪問している、ある会社の話です。

その会社では会社全体を巻き込んで5S活動を推進していました。

先日、活動の進捗状況を確認するために訪れると、ある部署のリーダーが急遽都合が悪くなったため、メンバーが代わりに報告してくれることになりました。

ところがそのメンバーさんは内容をほとんど知らない様子でした。

5S活動なので現場を見れば進捗状況は何となくわかりますが、メンバーを巻き込んだ活動になっていないようでした。

また、メンバーの言葉から漏れてくる、

「詳しいことを聞かれてもリーダーがやっているので知らない」

「そもそもこの活動が、どのような目的なのか聞かされていない」

自分たちの部署の話をしているのに、どこが他人事にも聞こえます。

後日リーダーに活動の部署のメンバーがどれだけ参加しているのかを確認してみました。

すると、ほんの一部のメンバーだけで活動していることがわかりました。

これでは、会社が期待している全体を巻き込んだ活動になっていません。

活動に積極性に参加している人は評価・処遇等に反映することになっていますが、この状態が続くと参加しているメンバーから不満が漏れてくる可能性も出てきます。

リーダーは「みんなには参加を促しているが集まらない」とおっしゃられていました。

 

原因は情報共有不足

このような事例は、職場でよくあります。

活動の内容を伝えて参加を促しても、若いメンバーがしぶしぶ参加して、ベテランメンバーは何かと理由をつけて参加しないと言った感じです。

若いメンバーからは、

「〇〇さんはどうして参加しないのか」

「自分たちだけやらされてズルい」

このような不満がたまります。

場合によっては、リーダーに直接意見することもあります。

リーダーは大変です(^^;)

先程の会社では、こうなってしまった原因を探るために、活動の情報共有をどのような形で行ったかを確認してみました。

すると朝礼の時と何か別の目的で集まったミーティングの終わりに話したぐらいだったことがわかりました。

やはりメンバーへの情報共有が不足していました。

 

情報共有は丁寧にする

私が関わっている業務改善活動や5S活動は、多くのメンバーを巻き込んで活動しなければ達成することができないことが多いです。

例えば部門目標は取組み内容だけでなく、会社を取り巻く環境や職場の問題など、目標に挙げた理由や背景を説明しなければなりません。

このような内容は、何かのついでや場当たり的な話しでは伝えることは難しいです。

今回のような伝え方では、

「この忙しいのに、また仕事を増やすのか」

といった感じで聞いてしまいます。

また、本人は伝えたと思っていても、相手は100%理解していないことが多いです。

先程の5S活動では「自分たちで目標設定して実行できる人間力を高めたい」という大きな目標があります。

もう少し活動目的を掘り下げると、5S活動が進んでいくことで以下のようなメリットがあります。

  • 仕事の品質が向上する
  • ヒューマンエラーなどのミスが減る
  • 職場環境が良くなり、働きやすくなる

単に活動内容だけでなく、これらの背景を伝えると参加してもらえるメンバーは増加します。

先ほどの事例の部署では、メンバーに集まってもらえる機会を作りました。

そこで私から5S活動の目的や会社が期待することなどを丁寧に説明しました。

すると「参加したくないわけではないが、活動の目的や目標についてちゃんと話をしてくれれば良かった」といった声が聞こえてきました。

外部の人間だから、うまくいった面もありますが、少なくとも参加して欲しいメンバーには丁寧に説明をしないと協力を得られません。

 

メンバーへの説明ポイント

メンバーへの説明をお願いする時に、

「丁寧に説明しないといけないことはわかるけど、どのように伝えたら良いのかわからない」

ということを言われることがあります。

ですので私がいつも考えている、新しい取り組みや目標について、どうすればしっかり伝えられるのかについて以下に示します。

(1) 目標の内容

何に取り組むのかということ

「5S活動を会社全体で取り組むことになりました。」

 

(2) 目標の理由・背景

なぜその目標に取り組むのかといった理由や背景

「倉庫や事務所がモノであふれかえっているため、探す時間がかかり生産性が落ちている。ルールも決まっていないため、場所の取り合いが起きている。5S活動を通してこうした問題を解決します」

(3) 目標への思い

目標を必ず達成するという部門責任者としての思い

「みんなが職場のルールを守って、気持ちよく仕事ができるようにしたい」

 

このように目標の内容でだけでなく、理由や背景、そして自分の思いを職場の人たちからの質問や意見に答えながら伝えることです。

場当たり的ではなく、しっかりとした対話の「場」を持つことで、目標への理解が得られ、目標達成への認識も高まります。

 

私もみんなに活動の内容を伝えたはずなのに、伝わっていないことに対して不満やショックも受けたことがあります。

これらのことを伝えても、すぐに良い方向に進まないので、継続的に伝えながら全体を巻き込んだ活動にしてください!

-コンサル実務, 経営・改善活動

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