企業経営理論

競争優位について|その2(企業経営理論)

投稿日:2020年10月5日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

 

前回に経営資源と競争優位について解説しました。

 

そこでは有名なバーニーの「VRIO分析」の説明しました。

今回はそれ以外の競争優位について解説します。

 

ここで学べること

今回は競争優位の源泉についてVRIO分析の他にもあるので解説します。

経路依存性(けいろいぞんせい)

経験を積み重ねた結果生まれたもの

因果曖昧性(いんがあいまいせい)

経営資源と競争優位の関係がよくわからない

コアコンピタンス

他社がまねできない自社の中核となる能力

ケイパビリティ

企業他得意とする組織能力

 

中小企業診断士試験の重要度

中小企業診断試験の重要度を示します。

一次試験 ★★★☆☆

二次試験 ★★☆☆☆

VRIO分析よりかは少し出題頻度は低いです。

コアコンピタンスとケイパビリティの違いが難しいですね

コアコンピタンスは技術、ケイパビリティは能力といった感じです。

難しいですね(^^;)

 

経路依存性(けいろいぞんせい)

経験がないと蓄積できない経営資源のことです。

企業の信頼はすぐに手に入れることができません。

長く積み重ねることで徐々に蓄積されます。

また、独自の技術なんかも当てはまります。

少しずつ改良を加えていった結果生み出されたものは他社がすぐにはマネすることができません。

こういった時間のかかる経営資源のことを経路依存性といいます。

 

因果曖昧性(いんがあいまいせい)

他社がマネしようとしてもいくつもの要因が絡み合っていてどうすれば習得できるかわからない状態のことです。

例えばトヨタ自動車の「カンバン方式」は外国企業がノウハウをマネしてもうまくいきませんでした。

なぜうまくいかなかったのか?

カンバン方式は単にやり方だけでなく、企業文化が必要だからです。

企業文化は単純なものではありません。

そこで働く人の安全に対する姿勢や改善しようとする意欲など複雑な要因が絡み合っています。

こういった複数の要因がミックスして何をマネしたら良いかわからない状態を「因果曖昧性」と言います。

 

コアコンピタンス

コアコンピタンスとは「他社がそう簡単にできない自社の中核となる能力」です。

いわば強みです。

 

しかしコアコンピタンスは単なる強みでは満たしません。

以下の3つの要件があります。

  • 価値を提供できる
  • マネしにくい
  • 広く展開できる

これらの要件が備わっていないといけません。

例えばホンダのエンジン技術などが考えられます。

お客様に価値を提供できて、簡単にマネできないです。

更にエンジン技術は広く展開できます。

 

このような能力を持っていると競争優位を築くことができます。

個人においても「プログラミング技術」なんかはこれに当てはまりそうです。

時間があればマネできるかもしれませんが、広く展開出来る上に価値を提供することが可能です。

私は苦手分野なのでプログラミングできる人に大変憧れます(^^)

 

ケイパビリティ

ケイパビリティはコアコンピタンスに比べるとなじみがないですが「強み」や「経営資源」に関係する用語なので解説します。

ケイパビリティは「組織が得意としている能力」という意味です。

英語表記では(Capability)と書き、「能力」や「才能」を表す意味です。

 

例えば「顧客対応の早さ」はこれに当てはまります。

見積もりや納期、不良対応に至るまで、対応が早い会社は競争優位を築くことができます。

また「製品開発のスピード」が早い会社は市場にどんどん新製品を投入できます。

新しい商品をタイムリーに出せるのは競争優位の源泉になります。

 

個人に置き換えると「挨拶が元気にできる」なんかも素晴らしい能力と言えます。

誰でもできるようでできていないので、競争優位の源泉になるのではないでしょうか(^^)

今回のまとめ

今回は競争優位についてVRIO分析以外の観点から解説しました。

内容をまとめると以下の通りです。

 

経路依存性(けいろいぞんせい):時間をかけてコツコツ作った

因果曖昧性(いんがあいまいせい):マネしたいけど経営資源と競争優位の関係が不明

コアコンピタンス:マネできない中核の強み

ケイパビリティ:組織の得意能力

 

できるだけ簡単にまとめたいのですが難しいですね(^^;)

会社だけでなく個人においても経営資源と競争優位は重要です。

時間をかけていろんな経験をしてきた人は、他の人にはない魅力があります。

私もそんな人になりたいです(^^)

 

今回はこの辺で終わります。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます!

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