企業経営理論

PPMについて|プロダクトポートフォリオマネジメント(企業経営理論)

投稿日:2020年10月15日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

「PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)」について解説いたします。

です。

いきなりPPMと言われてもわからない方もいらっしゃるかと思います。

まずは解説からしていきます。

PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)とは?

BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)が1970年代に提唱した戦略フレームワークのことです。

PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)とは企業戦略を策定するときに使用します。

自社の経営資源を最適な分配にするためにPPMのフレームワークを使って分析します。

要するにどの事業に力を入れるべきか、やめるべきかを決める時に使用します。

会社によってはいろんな事業を行っていることがあります。

それぞれの行なっている事業が、

成長性があるか?

シェアを獲得できているか?

で分類します。

 

具体的な分析方法は縦軸に「市場成長率」、横軸に「市場における自社のシェア」の表に各事業をプロットします。

  • 縦軸「市場成長率」

グラフの上に行くほど「その事業は成長率が高い」ことを表しています。

  • 横軸「市場における自社のシェア」

グラフの左側に行くほど「その事業は自社のシェアが高い」ことを表しています。

 

4つの事象

PPMには4つの事象があります。

自社が複数の事業を進めている時に、それぞれがどこに位置しているかプロットします。

そして、

  • どの事業に投資をするべきか
  • 撤退を検討すべきか
  • 投資配分をどうするか

などを決定していきます。

 

4つの事象は「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」と呼ばれます。

花形

「市場成長率」と「市場シェア」が共に高い状態です

金のなる木

「市場成長率」が低く「市場シェア」が高い状態です

問題児

「市場成長率」が高く「市場シェア」が低い状態です

負け犬

「市場成長率」と「市場シェア」が共に低い状態です

 

PPMを考える上で前提となること

PPMは経験則から作られています。

2つの前提を基に作られています。

それは「製品ライフサイクル」と「経験曲線効果」です。

 

製品ライフサイクル

 

製品ライフサイクルというのは「製品が生まれてから衰退するまでの一生」を表したものです。

製品ライフサイクルは「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つにわかれます。

  • 導入期

まだ生産量が少なく売上が少ない状態です。

一方で製品を広く認知してもらうために、広告販促費や設備投資などを伴うため赤字状態です。

  • 成長期

売上が伸びている状態ですが、事業を拡大するために投資もかなり必要です。

よって得られる収益はまだ少ないです。

 

  • 成熟期

売上の伸びが落ち着いてきます。市場のシェアもある程度固定されます。

ここまでくると追加投資がそれほど多く必要がありませんので、収益がもっとも大きい状態です。

  • 衰退期

製品の売上が落ち込んで寿命がなくなってきた状態です。

当然、収益は少なくなります。

 

PPMの縦軸は「市場成長率」です。

成長率が高いほどそれに対する投資が必要になってきます。

つまりグラフ上に行くほど投資によう支出が増えるのでお金はマイナスになります。

 

経験曲線効果

経験曲線効果というのは「企業である製品を累計の生産量が2倍になると、1製品あたりのコストが20〜30%下がる」ということです。

簡単に言うと「作るのに慣れてきたから」です。

 

製造を続けていると習熟度が上がったり、工程や仕組みを改善したり、生産のプロセスが良くなってきます。

この経験曲線効果によると、

「市場シェアが高い企業は、累計生産量が多いのでコスト面で有利」

と言われます。

PPMの横軸は「市場における自社のシェア」です。

グラフの左側に行くほどシェアが高くなるので、コスト面で有利です。

 

PPMの問題点

実はPPMの考え方には問題点があります。

財務の視点でしか見ていない

一つ目は財務の視点でしか見ていないところです。

売上が伸びているかどうかや投資が多くかかるがだけで判断することになりますので、その他の人材や技術などの経営資源の考慮がありません。

 

将来の事業戦略作成が難しい

二つ目は将来の事業戦略を作ることが難しいです。

PPMの分析はあくまで「これまでの状況分析」です。

このツールで分析すると、将来的に伸びる可能性がある事業から撤退するリスクがあります。

「負け犬」事業のモラール低下

三つ目は負け犬のレッテルを貼られた事業がやる気を失うことです。

自分たちのやっている仕事がお荷物と言われてモチベーションが上がるはずがありません。

 

事業間シナジーが考慮されていない

そして四つ目は事業間の相乗効果「シナジー」が考慮されていないことです。

ある事業を撤退すると判断した時に、他の事業に影響が出ます。

特に関連性が高い事業は死活問題です。

PPMではそこが考慮されていません。

 

最後に

今回はPPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)について解説しました。

出題は割と多いので覚えておいてください。

過去問を解くのは重要です。

企業経営理論では理論を使って応用的な問題が出題されます。

テキストだけでなく問題を解いて得点が取れるようにしておいてください!

 

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