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補助金のスキーム|事業再構築補助金

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こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は事業再構築補助金について、事業のスキームを解説いたします。

紹介するスキームは、他の補助金と同じような感じなので、今回の解説を読んでいただければ補助金の流れが理解できます。

どんな感じで進んでいくか一緒に確認してみましょう!

補助金の事業のスキーム

まずは事業再構築補助金の公募要領に掲載されているスキームを参考にします。

図表を見ると複雑な感じがしますが、当事者(中小企業等)と事務局のやりとりが中心です。

 

①公募

まずは「公募」によって補助金の情報が公開されます。

公募では補助金の目的や対象者、申請方法や審査項目がわかる「公募要領」が公開されます。

補助金によって期間は異なりますが、事業再構築補助金であれば申請できる期間は公募から3か月くらいです。

第7回の事業再構築補助金では2022年7月1日に公募されて2022年9月30日が申請締め切りとなっています。

いかなる理由があっても締め切り後の申請は受け付けてもらえませんので注意してください。

 

②申請(電子申請)

公募されてから1か月くらいの期間が経ってから、申請の受付が開始されます。

近年は電子申請が主流となってきていますが、いまだに郵送で申請する補助金もあります。

事業再構築補助金やものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金といった有名な補助金は電子申請に切り替わっています。

※小規模事業者持続化補助金は郵送や直接の提出も可能です。

スキームに書いてある「GビズIDプライムアカウント」とは補助金申請サイト「Jグランツ」を使用する時に必要なアカウントです。

GビズIDプライムアカウントはこちらから取得してください。

登録は基本的に無料ですが、印鑑証明が必要です。

登録まで2週間程度かかりますので、早めに準備しておいてください!

 

③採択通知

採択通知はいわゆる「合格発表」です。

結果は補助金のサイトで公開されます。

ちなみに事業再構築補助金の採択はこのように公開されています。

申請者にはメールで通知が行くようになっています。

 

補助金は助成金と違い、要件を満たしていても合格するとは限りません。

選ばれるためには優れた事業計画を提案する必要があります。

この事業計画書を書くことができないので、専門家に依頼することが多いですね。

 

④交付申請

採択された後、すぐに事業を開始してはいけません。

採択後「交付申請」という申請を行う必要があります。

交付申請とは「事業を実行してよいですか?」とお伺いを立てる申請です。

交付申請後1か月ぐらいで「交付決定通知書」が来ます。

交付決定後から事業をスタートさせます。

それ以前に開始した事業は補助対象外となりますので、ご注意ください。

ちなみに事業再構築補助金には「事前着手」があります。

あらかじめ申請しておけば、先に事業をスタートさせることができます。

ただし事前着手の許可が出ても、採択が約束されたわけではありません。

 

⑤補助事業実施期間

補助事業実施期間とは「補助金で採択された事業を実施できる期間」です。

この期間に事業で必要な設備・機械を発注から支払いを済ませます。

見積もり段階は補助機事業期間前から実施しておいてよいです。

ただし機械が導入できても、支払いが補助事業実施期間に終わっていないと対象外となってしまいます。

サブスクリプションのように毎月定額で支払うものについては補助事業実施期間に入っている期間だけ対象となります。

事業再構築補助金の補助事業期間は交付決定から12か月となっています。

ただし採択通知から14か月以内には終了される必要がありますので、交付申請を手間取っていると実施期間がどんどん短くなってしまいます。

 

⑥確定検査(交付額の決定)

補助事業を実施した後は実績報告を提出します。

実績報告書はだいたい様式がありますので、それに従って記載をしてください。

実績報告後は事務局の確定検査を受けます。

実は採択されている状態でも、補助金の額は確定検査まで確定していません。

確定検査で投資した機械設備や書類の原本を確認します。

確定検査後は補助金の額の確定通知が来ます。

 

⑦補助金の請求

実は確定通知を受けても補助金は振り込まれません。

「補助金ちょーだい」と言わないといけません。

めっちゃめんどくさいですね(^^;)

請求をする様式が用意されていますので、それを使用して補助金の請求をします。

 

⑧補助金の支払

ここでようやく補助金が振り込まれます。

このように補助金は実際に手元に振り込まれるまでかなりの時間を要します。

申請から1年以上かかることが多いので、運転資金を含めた資金調達は重要です。

たまに「補助金や助成金をもらって設備投資やコンサルティング費用に充てる」と考えている人がいます。

皆さんの税金を使っていますので、そんな簡単にもらえるようになっていません。

 

⑨事業化状況報告・知的財産権等報告

その後事業がどのようになっているか報告する必要があります。

ものづくり補助金では5年間の報告義務があります。

報告内容は数値が中心なので、これまでの報告書よりも手間は少ないです。

しかし補助事業で得た売上とそれにかかった費用を報告するため、補助事業の収支を個別でまとめておいた方が良いです。

また費用は根拠をもって示す必要があります。

ものづくり補助金や事業再構築補助金では製造原価報告書のように材料費・労務費・経費の内訳とその根拠を書く欄があります。

しっかりと根拠を説明して報告をしてください。

 

今回は補助金のスキームについて解説しました。

今回使用したスキームは事業再構築補助金ですが、ものづくり補助金やその他の補助金も同じような感じで進みます。

重要なポイントは「補助金は後払い」ということです。

補助金を得るまでに申請があり、そのために書類の用意が必要です。

本業をしながら申請はかなりの労力が必要ですので、担当者を設けて進めてください。

社長一人ですると必ず後悔します。

返済の必要がない魅力的な資金調達方法なので、ぜひ効果的に利用したいですね!

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