コンサル実務 経営・改善活動

改善活動の結果報告について

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こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は改善活動の結果報告について解説します。

前回は改善活動の進捗管理を行なう時期と体制について話しました。

改善活動の体制と進捗管理のペースについて

発生した問題点や課題は翌月に持ち越さずに、月度内で処理することが望ましいです。

報告事項の中には急を要するものや、判断を必要とするものが含まれます。

それらが毎月先送りされずに処理されることが、改善活動の基本です。

そこから結果報告と結果の評価について、私の考え方などをお伝えします。

 

結果報告のポイントは達成基準を明確にしておく

活動の結果とは、スタート時に立てた目標がどのような状況になっているかを判定することです。

その時の判定は達成基準によって行なわれます。

達成基準は定量的に判断できるようにします。

定量的というのは「数値」で判断できる状態を言います。

例えば、

  • 新規顧客獲得を月20件
  • 不良率を0.1%
  • 今月の売上高を前年比5%アップ

といった感じです。

なぜ達成基準が定量的にするかは、判定がしやすいからです。

「不良品を削減する」という目標を立てた場合、

  • どこまで削減するのか
  • いつまでに削減するのか

といった具体的なことがわからなければ、達成できたかどうかを判断できません。

ただ数値で判断できない目標もあります。

  • 人の習熟
  • 整理整頓などの「5S活動」

これらは数値で判断することが難しいです。

この場合は「状態」を基準にします。

状態基準は「どういう状態になったら達成したとみなすか」の基準を考えます。

先ほどの目標は、こう置き換えます。

  • ○○さんが△△作業を独力でできるようになる
  • A区画の「整理」を完了する

といった感じです。

ちなみに「整理」というのは、「不要なモノがない状態にする」ということです。

必要なモノをキレイに並べる「整頓」まで行うのは時間がかかるので、まずは整理から取り掛かることが多いです。

このように達成基準は客観的に判定できるものに設定して下さい。

達成基準を明確にして次の対策を考える

なぜ達成基準を明確にするかですが、以下のような理由があります。

  • 改善活動を明確なものとする
  • 達成状況によってその後の対策を立てる

ということです。

達成基準が明確になれば、活動の取り組みも具体的になります。

また、結果が客観的に判断されることで、要因分析や対策が立てやすくなります。

特に初期の改善活動では、私は結果を重視しません。

改善活動という取り組みを通じて、学んでもらうことを重視しています。

改善活動で学んでほしいことは、

  • 適正な目標設定をする
  • 活動の進捗確認をする
  • 問題点や課題を克服する
  • 結果と要因を分析して報告する

こういったことを自分たちで考えて実行する力を身につけてほしいのです。

 

「自主的に動く従業員なくて困っている」

と嘆く経営者の方がいます。

しかし権限を委譲できていない状態で、自主的に問題点や課題の解決することは期待できません。

改善活動は「主体的に行動できる場を提供する仕組み」です。

こういった場を提供することで、これまでよりも意欲的に仕事をする方がいます。

 

達成基準を明確にできれば、「どうして達成できたのか」「どこが足りなかったのか」が具体的に分析できます。

例えば、納期遵守率を90%から95%にする目標を立てた場合を考えます。

結果98%でした。見事に達成です(^^)

ここでなぜ達成できたかを分析します。

  • 納期管理の担当者を任命した。
  • 納品先の希望納期通りでなく、こちらの希望納期を交渉するようになった。
  • 大口の注文は毎月進捗確認して計画的に生産を進めた。

達成基準を明確にすることで、達成要因もより具体的になります。

こうした実行→検証を繰り返すことで、収益を生み出す組織に変わります。

 

評価は「実績」と「過程」で判断

改善活動の結果報告に際して、活動の評価をする必要があります。

評価制度を導入している会社では、半期や1年間で個人ごとに評価を行います。

 

評価は「実績」と「過程」で行うのが一般的です。

実績は「改善活動の結果」

過程は「改善活動の取り組み内容」

といった感じです。

 

結果と過程を別々に評価するのは、より公平に評価をしたいからです。

会社は収益を上げて継続し続けることが最も重要ですが、半期や年度ごとの短期的な結果はでは、偶然結果がでた場合や、本人が統制できない要因で結果がでない場合があります。

  • たまたまの紹介で新規の大口案件を獲得した
  • 本人がコントロールできない機械の故障があって生産性が落ちた

こんなことも良くあります。

ですので、結果だけで判断すると危険です。

結果を出せばOKという社風は、社員の協力関係を乱す可能性があります。

社員もモチベーションを大きく下げてしまうことも考えられます。

私もチャンスが平等に与えられていない環境で、数値のみで評価を判断されたことがありますので、この気持ちは痛いほどわかります(^^;)

特に一般社員のような、自分の裁量が少ない中で仕事をしている人には、プロセスを見てあげましょう。

結果に達するまでの過程も、評価に加えるほうが公平です。

 

ちなにみ過程を評価するとなると、その途中の進捗状況の把握が重要です。

最終的な結果だけを見るのではなく、途中の状況を十分観察し、評価しなければなりません。

過程の評価をするためにも、周りの人たちが何をやっているか興味を持って取り組んで下さい!

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