コンサル実務 経営・改善活動

リーダーに必要な能力4つとは?

投稿日:2021年7月8日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

私は仕事で改善活動の支援を行っています。

改善活動を実行するために現場のリーダーさんやメンバーの方と意見交換をします。

ですので、現場のリーダーさんと接する機会が多いです。

 

リーダーさんは会社を運営する重要な役割を担っています。

いろんな会社で改善活動を行う中で、リーダーさんに必要な能力とは何なのか考えました。

そこから主に4つの能力が必要であることにたどり着きました。

それは、

  • 目標を達成する力
  • 強い職場を作る力
  • 部下を育成する力
  • 上司を補佐する力

です。

 

今回は4つの能力について解説をしていきます。

 

目標を達成する力

一番に挙げられるのは「掲げた目標を達成すること」です。

目標は、

  • 売上高
  • 利益
  • 生産高

といった数値の部分が多いです。

実際に目標は客観的に測定できるものでなければ、達成しているかどうか判断が難しいです。

例えば、工場の生産性を上げる目標を掲げたときに、「生産性が上がるよう工程を改善する」だけではどうすれば達成したかを判断することがわかりません。

一番わかりやすいのは数値で示すことです。

  • 検査作業を標準化して○○分以内にする
  • Aの作業の工程を見直して、リードタイムを○○日にする

といった具体的にすることで、その後達成したかを検証することができます。

 

ちょっと話がそれましたが、リーダーは自分の部署をマネジメントすることで目標達成の実現に努めます。

リーダーと一般社員と大きく違う点は、「結果責任」か「遂行責任」かです。

例えば一般社員は「与えられた仕事を決められた手順で時間内に行う」といった役割があります。

つまり仕事をしっかり遂行すれば役割としては合格です。

これを「遂行責任」といいます。

一方でリーダーは単に遂行するだけではいけません。

会社の経済活動が売上高や利益確保につながらなくては会社を継続させることができなくなります。

与えられた部署の目標を達成できているか「結果責任」を問われます。

 

このように考えると「リーダーって大変そう」と思います。

しかしその分リーダーには一般社員よりも裁量があります。

つまり仕事の具体的な進め方はリーダーに一任されていることが多いです。

自分のやり方で仕事をすることができるので、非常にやりがいを感じるポジションです。

 

強い職場を作る力

次に必要なのは職場の力を強化することです。

一人の力では大きな成果を出すことが難しいですが、メンバーの力を結集すれば大きな成果を生むことができます。

リーダーには一緒に仕事をしてくれるメンバーの力を結集させることが重要です。

 

目標を達成するためには、メンバー間のチームワークやコミュニケーションが問われます。

組織のメンバー同士が、お互いを尊敬し合う関係を築くためには、そういった考えをリーダー自身から発信して浸透させる必要があります。

この「お互いを尊敬し合う」というマインドは、継続的に目標達成できる組織作り不可欠です。

会社の社風によってはお互いの悪口を言い合うような会社もあります。

そんな状態になってしまうと、メンバーに視野が狭くなってしまっています。

本来は社外の競合に対して、いかに優位に立てるかを考えなくてはいけません。

社内の人間関係に気を取られてしまうと、本当に大切なことである全体最適ができません。

すぐにはそうした職場環境を構築できませんが、言い続けることで徐々に浸透します。

リーダーはそうした長期的な目線が必要です。

 

部下を育成する力

リーダーの立場になると、単に自分の仕事をすますだけでは役割を担っているとは言い難いです。

一緒に働いているメンバーの習熟度を向上させなければいけません。

それが「部下を育成する力」です。

この技術・技能を伝承する仕事は会社の品質を保つために非常に重要です。

一人前のプロフェッショナル人材を育てることは、リーダーとしてもやりがいを感じる瞬間です。

具体的に必要なことは、

  • 現場の実践教育
  • 現場以外の知識・技術研修

この2つです。

 

一つ目の「現場の実践教育」はOJT(On the Job Training)と呼ばれます。

実際の仕事を通じで、仕事の進め方やノウハウ、取り組み姿勢を部下に学んでもらいます。

OJTは実際の仕事を通じて学ぶので、実務の習熟に最適です。

また教育コストも少なく、きめ細かい教育を実施できます。

反面、教える内容に偏りが出てしまうので、広く体系的な知識を得ることが難しい面もあります。

教える人の力量によって、習熟に影響も出ます。

 

もう一つの「現場以外の知識・技術研修」はOff-JTと呼ばれます。

これは勉強会やロールプレイングといった仕事外の研修です。

また外部のマナー研修や・技術セミナーを活用することもあります。

Off-JTを活用すれば、仕事内容を広く体系的に学ぶことができます。

先ほどのOJTが苦手とする部分をカバーすることができます。

逆にOff-JTは教育コストが高いです。

社内で研修を開いた場合、その間は付加価値を生む仕事をストップさせています。

外部の研修を利用する場合も同様にコストがかかります。

 

これらはどちらが良いかという議論ではなく、両方の良い部分を取り入れていきます。

現場の仕事と研修の知識が合わさると、仕事の品質が格段に向上します。

人材育成は時間もお金もかかりますが、従業員が定着するとそれ以上の利益をもたらしてくれます。

つまり投資した額以上の価値があります。

リーダーはその人の特徴をつかんで、うまく育成をする役割を担っています。

 

上司を補佐する力

最後は上司を補佐することです。

会社の目標は「部」⇒「課」⇒「係」とブレイクダウンされていきます。

ブレイクダウンされるにつれて、目標が具体的な行動につながっていきます。

リーダーは自分の担当する部署の目標を達成すると同時に、上司の目標達成をサポートします。

こうしたことからリーダーは上司とコミュニケーションを取りながらすり合わせすることが求められます。

また上司の意向を部下に伝えるために、調整をすることも必要です。

自分たちの仕事のやり方が、会社の方向性と違うことが出てきた場合リーダーの力が試されます。

ここで自分たちのやり方を通そうとすると、どうなってしまうでしょう?

自分たちのやり方で仕事ができても、成果に結びつかなければ評価や丘陵に反映することはできません。

 

リーダーには個別最適ではなく、全体最適の考え方が必要です。

現場の仕事の進め方や考え方を会社の方向性にすり合わせる必要があります。

それができないと、会社の行動に一貫性がなくなってしまうので、お客さんからの信用を得ることができません。

こうした上意下達の行動が必要です。

 

まとめ

今回はリーダーに必要なことを4つにまとめて説明しました。

最後に振り返ると、

  • 目標を達成する力
  • 強い職場を作る力
  • 部下を育成する力
  • 上司を補佐する力

でる。

 

組織に属する場合はこうした能力を磨いていく必要があります。

やっぱり組織って大変だなって思います(^^;)

しかもこうした能力が必要と分かっていても、組織に仕組みがなければ人は育ちません。

例えば、目標を達成する力を身につけるためには、目標設定する機会がなければ磨くことはできません。

会社によっては目標を設定していないこともあります。

せっかく自分の時間を使って仕事をしているのだから、目標設定したほうがやりがいが出ます。

 

私は目標づくりや進捗確認、評価性といった仕組みを会社に導入する支援をしています。

外部の力を使えば、比較的簡単にノウハウを得ることができます。

人のモチベーションに頼ると活動にムラが出るので、うまく仕組みを導入していきましょう!

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