企業経営理論

組織とは何か?(企業経営理論)

投稿日:2020年11月17日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は組織について解説します。

「組織って解説されなくてもわかるわっ」

と思われるかもしれませんが、実は奥が深いです。

1回だけの解説では終わりません。

けっこうな割合でみんな組織に所属していますので、あらためて一緒に組織について考えていきましょう。

組織の歯車になって消耗している人も多いです。

「組織の歯車になるなんてヤダ!」

わかります(^^)

 

しかし組織に属しているとお金の稼ぎかたを教えてくれます。

でも自分で稼ぐとなるともっと大変です。

正直仕事に対して、会社員よりももっと時間を費やしています。

その分、自分がしたいと思ったことができるので、それだけ時間を費やしても苦ではありません。

「自分の自由な時間が欲しい!」

という人はむしろ組織に属しているほうが良いかもしれませんよ(^^)

そんなどうでもよい話は置いといて、解説しまーす(^^)/

 

組織とは

組織を一言でいうと

「目的を達成するために人が集まっている状態」

と表現できます。

 

よく似た言葉に「集団」というのがあります。

集団の場合は、共通のことを行うために集まっている状態」です。

組織よりも目的達成意識というのは低いです。

集団の状態では困難な目標に対して達成することはできないでしょう。

より強固な集まりである「組織」にならなくてはいけません。

 

組織が成立する定義

組織が成立する定義とは何なのか

ほんと経営理論というのは難しく考えることが好きです。

解説しながら「そんなことよく考えたな」って思います。

 

これは経営学者のバーナードが考えました。

3つの定義があります。

それは

  1. 共通の目的
  2. 貢献する意欲
  3. コミュニケーション

です。

共通の目的

組織の目的が共通でないと寄せ集めの「集団」です。

組織はある共通する目標に向かっています。

組織に属している人間を細かく見ると、「お金を稼がないといけないから所属している」とかあります。

私もそんな感じでした(^^;)

ただ大きく考えればお金を稼ぐ考え方でも「○○を販売して社会貢献する」という共通の目的には従っています。

 

貢献する意欲

そのままの意味ですが、この組織の一員としてがんばりたいという思いがないといけません。

先ほどの「お金を稼ぐためにしょうがなく属している」状態ではダメです(^^;)

やる気がないと組織として活動が停滞します。

ただ「評価されるために頑張って、もっと給料を稼ぎたい」と思ったら貢献する意欲がでます。

動機はいろいろありますが、売上や認知度向上のために動く人間がいないといけません。

 

コミュニケーション

メンバー同士で目的を達成するために意思疎通を図らないといけません。

これがなかったら組織以前の問題ですが(^^;)

いわゆる「ホウレンソウ」(報告・連絡・相談)がビジネスの基本です。

情報を入手して、それをもとに意思決定して、メンバーに伝達する・・・コミュニケーションが円滑でないと会社の存続に大きく関わります。

 

ホウレンソウの弊害(おまけ)

関係のない話ですが、コミュニケーションは密に取ることが良いとされていますが、そうでもないとも考えられます。

それはなぜか?

コミュニケーションは時間を奪うからです。

自分の情報を逐一相手に伝達するとしましょう。

一生懸命にホウレンソウを行っているので真面目ではありますが、相手はその間仕事を止めて聞かなくてはいけません。

そうするとその分だけ生産性が落ちます。

 

逆の立場から考えるといかがでしょうか?

しょっちゅう確認のために話しかけられると、

「それくらい自分で考えてくれ」

って思うようになります。

 

また仕事をいったん止めることにもなりますので、話が終わった後に

「どこまで進めてたっけ?」

となります。

 

そして大事なことを忘れてミスをすることもあります。

仕事を途中で止められてミスしてしまったことは、あなたも経験がありませんか?

私はミスしやすいので、途中で止められると大事なことが抜けていないか怖かったです(^^;)

 

ちょっと話がそれましたが、次は「組織が正つするための方程式」について解説します。


組織の均衡条件

バーナードは「組織が成立する条件」を方程式にしています。

それは、

誘因≧貢献

です。

 

組織に参加するメンバーにとって誘因が貢献以上になっていることです。

誘因とは「給料や福利厚生、働きがい、やりがい」などです。

貢献は「労働」のことです。

 

つまり、労働者の提供する労働に見合うだけの給料・やりがいがないと退職につながる恐れがあります。

また組織は誘因を生み出し続けなくてはいけません。

例えば会社の利益が上がることで誘因の源泉である給料へと反映させることができます。

お金がすべてではないですが、利益を生み出せば誘因が発生して事業を継続させることができます。

 

組織の基本構造は3つ「経営者・管理者・作業者」

組織の構造は3つあります。

図から見てお分かりかと思いますが、経営者層・管理者層・作業者層の3つです。

経営者層は会社の意思決定を行う所です。

権限が一番強いです。

 

その次は管理者層です。

経営者層が決定した事項や目標に対する進捗を管理するところです。

権限は限定的ですが、どのように仕事を進めるかの裁量があります。

 

一番下は作業者層です。

経営者層で意思決定した事項を、管理者層が実現するために仕事の進め方を考え、作業者層が実際に作業をします。

権限はあんまりありません。

 

また作業者層にはいろんな部門があります。

製品と作る「製造部」

製品を売る「営業部」

材料を購入する「購買部」

製品の品質を管理する「品質管理部」

製造工程を管理する「生産管理部」

人材を管理する「人事部」

お金を管理する「経理部」

いろんな部署があります。

このように分業化を行うことで、効率を高めて利益が出る組織編成を作っていきます。


戦略が先か?組織が先か?

よく言われるのが「戦略と組織のどちらを優先するか?」という問題があります。

  • 組織を構築して、そこから最適な戦略を組み立てる
  • 戦略を組み立てて、それに合った組織編成をする

答えは「どちらとも言える」です。

 

それぞれに対してどちらが優先されるかを唱えている方がいます。

まずまず「戦略を組み立てて、それに合った組織編成をする」については

チャンドラーという方が唱えています。

「組織は戦略に従う」

という言葉が有名です。

先に戦略があって、それに沿って組織を作る考えです。

 

もう一つは「組織を構築して、そこから最適な戦略を組み立てる」です。

これはアンゾフという方が唱えています。

「戦略は組織に従う」

これは組織の能力や特性に合わせて戦略を考えなければならないということです。

いくら戦略が立派でも、それを実行できる組織がなければ意味がありません。

先に組織があって、それから実現できる戦略を考えるということです。

 

まとめ

今回は組織と戦略について簡単に解説しました。

最後にまとめると、

  • 組織を一言でいうと「目的を達成するために人が集まっている状態」
  • 組織が成立するには「共通の目的」「貢献する意欲」「コミュニケーション」の3つ
  • 組織の均衡条件の方程式は「誘因≧貢献」
  • チャンドラーは「組織は戦略に従う」、アンゾフは「戦略は組織に従う」

 

人がいっぱい集まると大きなことができますが、共通の目的や達成意欲がないとダメになってしまいます。

まあ人の組織に対する思いはさまざまなので、こんなにスッキリ法則に当てはまるわけではありませんが(^^;)

私はお金を稼ぐ目的でしたので(^^)

 

組織運営というのは難しいもんですねぇ

経営者に話を聞くと「ストレス半端ない」です(^^;)

ホント尊敬です。

 

今回はここまでです。

またこんな感じで解説を書いていきます。

もっと面白い文章にできるよう頑張ります!

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