こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。
私は中小企業診断士の試験にストレートで合格し、40歳からコンサルタント会社に転職しました。
このブログでは、勉強のことや実務のことなど、私の経験を書いています。
今回は「子育てから5S活動をコツを学ぶ」というテーマで書いていきます。
5S活動と子育てには共通項がある
先日、テレビで子供の片付けに関して面白い内容を放送していました。
その番組は、子育てに関する悩みを、専門家(保育士や児童教育を専門とする大学の先生)が助言するという形式の番組でした。
私が見ていた時のテーマが、
「子どものしつけや片づけさせるにはどうしたらいい?」
という内容でした。
私も小さい子供がいますので、興味があります。
ちょうど仕事が休みだったので、じっくり見ることにしました。
私が気づいたことは、企業での改善や5S活動も、子どもの片づけも、基本は全く同じだということでした。
テレビの内容を紹介しながら、もう少し詳しく解説します。
親の悩みと経営者の悩みは同じ
質問者である親の悩みは次のようなものでした。
「3歳4か月の娘がおもちゃのあと片づけをせず困っています。おもちゃを出しっぱなしのまま次の遊びに移ったりして、『片づけなさい』と言っても聞きません。どうしたら自分で片づけるようになるでしょう。」
つまり指示を出しているのに、その通り動いてくれなくて困っているということです。
なんか普段から聞いたことがあるような気がしました(^^;)
そういえば経営者から、
「うちの社員は決められたことが守れない」
という話を聞きます。
子育てに関する内容を見ていたつもりが、改善や5Sをやっている経営者の悩みとリンクしてきました。
「子育ての専門家はどう回答するのかな」
とますます興味が湧きました。
片づけの教え方
これに対して、専門家の先生の回答は次のようなものでした。
- 親が手本を見せながら、片づけ方を徐々に身につけさせる
- 子どもが片づけをしたときは「ほめる」
- 片づけ方がわかりやすいように、おもちゃ箱に整頓された状態の写真を貼る
- 子どもが片付けをできるようになったら、親は徐々に手を引く
まずは、両親が実際に片づけ方法を実践して伝えます。
そもそも、どうやって片づけたらよいのかがわからないことがあります。
どの箱なのか?度の順番で並べたらよいのか?どこまで片づけしたらゴールなのか?
それぞれの過程によって違います。
親が自ら示すことによって、子供が理解できます。
そして実際に片づけができたら『よくやったね!』と言葉に出して褒めてあげます。
承認してあげることによって、継続的に行動に移してくれます。
また片づけができない理由に「片づける場所がわかりづらい」ことが挙げられます。
そもそもどこに片付けるのかが複雑だと、なかなか理解することができません。
子どもは一度やったことでも覚えていないことがあります。
片づけが完了した状態を示すことで、習慣化につなげます。
そして、徐々に習慣化してきたら、ちょっとずつ任せていきます。
こんな簡単にはいきませんが、粘り強く教えていかなくては習慣化しません。
子どもがその気になってくれるまで、待つ姿勢が大切です。
5S活動も習慣化するまで苦労する
こうやって子供のしつけ方を見ていくと、会社においても共通することが多いですね(^^)
企業で働く大人と、小さい子どもを同じようにみなすのは失礼かもしれませんが、企業の5Sでも抑えなければならないポイントだと思いました。
例えば、まずは片づけ方を見せるというのは、5S活動の教育部分にあたります。
「単に整理整頓をしたらいいんでしょ」
といった考えでは真の5S活動をすることができません。
実践の整理整頓を学ぶことも大事ですが、そもそも組織的に5S活動をする目的を浸透させなければなりません。
5S活動では現場従業員が自ら計画を作り、実行して結果を振り返ります。
PDCA活動ですね。
これを自分たちで回す練習をできます。
5S活動を習慣化することで、自発的に課題を解決できる人材を育成します。
こうしたバックボーンを知ってるかどうかは、活動の制度に大きく影響します。
また「褒める」という行為は、従業員のモチベーションを高める効果があります。
誰しもが「他人から称賛されたい」「認められたい」という承認欲求があります。
上司はこうしたモチベーションを理解して組織をコントロールしなくてはいけません。。
どうしても声に出して褒めることができない人がいます。
しかし苦手だからといって、それを理由に「しない」のは良くありません。
そんなに大げさでなくても良いです。
「整理整頓されて使いやすくなったよ」と一言いうだけで全然違います。
整理整頓された写真を貼るのは、機械の使い方や注意点を貼っておくといった応用的にも使えます。
- どうすれば完了しているのか
- どのように使用すればよいのか
- 自己のリスクを最小限にする方法は
こういったことを明示すると、現場の生産性やリスクの軽減につながります。
こういったことが習慣化すれば、自発的に行動できる人材や組織ができます。
経営者はリーダーの負担を軽減することができるのと、タイムリーな情報が入ってくるので経営判断を誤りにくいです。
自発的に行動できると、仕事の深みや面白さが増すはずです。
やはりリーダーからの率先垂範が大事
親が手本を見せるということは、上司の率先垂範という捉え方もできます。
まずは上司やリーダーが積極的な姿勢を見せるないと、組織として一体感を持った活動はできません。
部下は上司やリーダーの行動を見ています。
自分たちだけにやらせて何もしないような姿勢では、5S活動だけでなく会社の活動全体に影響を及ぼします。
よく部下は上司の背中を見て育つといいますが、組織文化は現場のリーダーの振る舞いで変わります。
まずは立場が上の人から積極的に動きましょう。
そしてメンバーに丁寧に協力を求めていきましょう。
立場が上の人が、みんなの前で丁寧に頭を下げてお願いしてきたら、協力を得られますよ(^^)
粘り強く習慣化へ
5Sを始めた当初は、どうしても「やらされ感」があります。
参加する意欲は、メンバーによってバラバラです。
なかなか経営者が思うような活動にならないことが多いです。
しかし経営者が積極的に参加すると、やらされ感はなくならず指示待ちの状態は改善しません。
改善活動も含めた5S活動は、経営者は辛抱強く待つことが必要です。
そして諦めず活動を継続することです。
子どもにできて大人にできないことはありません。
強い組織の実現は簡単ではありませんが、ほんのちょっとした工夫で形成されます。
せっかくたくさんの時間を仕事に使っているんですから、楽しく協力していける関係を作っていきましょう!
今回も最後まで読んでいただいて、誠にありがとうございます。
実務経験を積んでいくにつれて、中小企業診断士で学んだことが活かされています。
ビジネスのことを一通り知ることができるので、話についていくこともできるようになりました。
もっと皆さんに興味を持っていただけるよう、発信していきます(^^)