企業経営理論

多角化について(企業経営理論)

投稿日:2020年10月13日 更新日:

こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

最近は企業経営理論について解説をしています。

こういったフレームワークを覚えておくと実務においても役に立ちます。

皆の考え方を漏れなくダブりなくまとめることができるからです。

 

今回は「多角化」について解説いたします。

ここで学べること

多角化

今やっていることと違うことを始めること

 

アンゾフの成長ベクトル

多角化の方向性を4つに分類

 

多角化する理由

主に4つ

  • 企業の成長を図る
  • リスク分散
  • スラック(余剰)資源を活用
  • 相乗効果(シナジー)を狙う

 

規模の経済性

生産規模が大きいほど有利

 

範囲の経済性

複数の事業をやると有利

 

シナジー効果

複数の事業で相乗効果

範囲の経済とほとんど同じ意味


重要度

今回の内容を中小企業診断士試験の重要度で表します。

一次試験 ★★★★☆

規模や範囲の経済性など出題の可能性が高いです。

ケーススタディで出題されたこともあります。

このテーマは飛ばさずに学習したほうが良いです。

二次試験 ★★☆☆☆

経営資源が少ない中小企業の助言で「多角化戦略」はリスクが大きいです。

過去問の傾向からも点数を獲得するなら避けたほうが良いです。

試験と実務は切り離して考えていきましょう。


多角化とは?

多角化とは「現在の事業と違う分野に進出すること」です。

例えていうとユニクロやSHARPがマスクを作成するなどが該当します。

 

多角化には大きく分けると2種類あります。

  • 関連多角化 現在の事業と近い分野に進出
  • 非関連多角化 現在と関係のない分野に進出

建築業を例に挙げると、

  • 太陽光パネル事業を始めるのは「関連多角化」
  • 介護事業に進出するのが「非関連多角化」

です。

非関連多角化はリスクが伴います。

 

多角化の種類は4つ「アンゾフの成長ベクトル」

アンゾフの成長ベクトルとは多角化がどういう方向なのかを表すツールです。

図で見ると

製品が既存か新規か?

市場が既存か新規か?

で4つの事象に分類できます。

 

市場浸透戦略

市場と製品がともに既存は「市場浸透戦略」です。

ようするに深堀するということです。

多角化という観点から見るとあまり該当しない戦略です。

「今売っている商品を頑張って売る」って感じですね(^^)

 

新製品開発戦略

製品が新規で市場が既存の場合は「新製品開発戦略」です。

法人向けにインターネット回線のサービスをしている会社が複合機のリースも行うような感じです。

同じターゲットに向けてワンストップでサービスをする感じです。

 

新市場開拓戦略

製品が既存で市場が新規の場合は「新市場開拓戦略」です。

店舗販売からインターネット販売にも進出する感じです。

個人に置き換えるとブログを書いていた人がインスタやフェイスブックでアプローチする感じです(^^)

 

これら3つは現在の事業と関連があるので、まとめて「拡大化戦略」と呼ばれます。

 

多角化戦略

一方で市場も製品も新規の場合は「多角化戦略」といいます。

最程の建設業が介護事業を行うことは、まさに多角化です。

私も販売・技術職からコンサル業に転職したので「多角化戦略」です(^^)

多角化はそれまでのノウハウを活用するのが難しいです。

関連が少ないと仕事の進め方が違うので大変です(^^;)


多角化する理由

多角化するには理由があります。

理由は主に4つです。

更なる成長を図る

ひとつには企業をもっと成長させることにあります。

ある事業を行っている会社が、将来的に市場の成長が見込めないと判断した時に、自分たちの強みを活かして新しい事業ができないか模索します。

市場の伸びが鈍化するにつれて少ないパイの取り合いになり競争が激化します。

新しい伸びそうな事業に進出するのは「生き残るため」でもあります。

 

リスク分散

一つの事業だけではいつ革命的な変化が起きて崩壊するかわかりません。

音楽を例に挙げると、ダウンロードする時代になってCDが売れなくなりました。

CDのセールスに依存していたアーティストは大打撃です。

 

そういったリスク考えてダウンロードに理解を示したり、ライブを積極的にやったり、カラオケやグッズに力を入れたりとマネタイズできるコンテンツを増やしておきます。

 

一つの事業が売れなくなっても事業を継続できるよう違う分野にも進出しておきます。

 

余剰資源を活用

工場で動いていない設備や持っているだけの土地、サボっている人材などがあるともったいないです。

設備投資効率を上げるためにも、こういった「遊休資産」を有効活用します。

注文が止まったラインを活用して「マスク」を製造するような感じでしょうか(^^)

 

相乗効果

相乗効果はシナジー効果ともいわれます。

多角化することで人材や販売チャネル、仕入れコストなど有利に展開できます。

 

田舎のパン屋さんに行ったときに、パンのほかにお菓子や生活雑貨を販売していました。

パン屋さんがある駅周辺では、コンビニやドラッグストアなど競合がありませんでした。

自社の店舗スペースを活用して客単価をアップすることができます。

実際私は長い電車移動をする予定だったので、パンやお菓子、ドリンクを買うことができてよかったです。

まんまと客単価向上に貢献しました(^^)

 

規模の経済性と範囲の経済性

規模の経済性というのは「生産規模が大きくなるほどコスト面で有利」ということです。

昔ながらの製法でしょうゆを作っている会社よりも大きな設備で大量生産しているしょうゆメーカーのほうがコスト面で有利ですよね(^^)

これはどちらが良いとかそういう話ではありません。

昔ながらの製法で作っている会社を「生産性が低い」とディスっているわけではございませんので(^^;)

 

範囲の経済性は「複数の事業を行うことで、単独で行うときよりもコスト面で有利」ということです。

事業間で、経営資源を共有できるからです。

例えば、人材、技術や生産設備、販売チャネル、ブランドなど「ヒト・モノ・カネ・情報」を駆使できます。

 

シナジー効果

シナジーは、複数の事業を行うことでより多くの経済的な効果が得られることです。

前出の「範囲の経済性」とほとんど同じ意味です。

 

シナジーにはいろんなものがあります。

  • 販売シナジー

販売員・店舗、流通経路、倉庫など共同利用により経済的な効果が得られる

 

  • 生産シナジー

生産設備や原材料、開発技術などを共同利用することで得られる経済効果

 

  • 経営シナジー

経営者や管理者の経験やノウハウを共同利用することで得られる経済効果

 

最近では事業承継問題もあり、中小企業のM&A事例が増えてきました。

シナジー効果というのは簡単ですが、実際に得られるかどうかはわかりません。

 

それぞれ文化が違う企業が一緒に仕事を進めていくには、調整コストがかかります。

また複数の事業を管理するのは大変です。

相乗効果を狙ったのに、会社のマネジメントがうまくいかなかったり、余計にコストがかかったりと計画通りいかないことがあります。


今回のまとめ

今回は多角化とシナジーについて解説しました。

  • 多角化は今と違う事業に進出すること
  • 多角化は4つの方向「アンゾフの成長ベクトル」
  • 多角化の理由は更なる成長やリスク分散など
  • 「規模や範囲の経済性」によりシナジー効果でコスト面で有利

といった感じです。

 

リスクが大きい戦略ですが、「新製品開発戦略」や「新市場開拓戦略」は現実でも考えられます。

私も自社の強みをしっかり分析して勝ち残れるように支援したいです。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます!

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