コンサル実務 経営・改善活動

組織を変えるには実践的な研修が必要

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こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

私は40歳から未経験でコンサルタント会社に転職しました。

中小企業診断士にはなったものの、ノウハウも全くない状態で挑戦したので苦労しました。

しかし実務に取り組む中で、中小企業診断士で勉強した内容が大変役に立ちました。

このブログでは中小企業診断士がもっと広く活躍できるように、実務で学んだことを発信しています。

今回は外部研修の効果を高めるにはどうすれば良いか解説します。

 

研修の効果は短い

ある会社の話ですが、経営者の方は研修に熱心でした。

これまで幹部社員や現場リーダーに社外の研修に参加させていました。

しかし、せっかく研修をしたにもかかわらず、実際の仕事に活かされていませんでした。

研修効果が出ないことを嘆いておられ、どうすればよいのかと相談されました。

決して研修の効果がないわけではありませんが、外部の研修だけでは組織は変わりません。

1週間もたてば忘れてしまいます。

私も外部の研修を受けた直後はマインドが変わりましたが、日常に戻るとすぐに忘れます。

外部の研修を活かすためには、能力を発揮できる機会を設けなければなりません。

 

改善活動で外部研修を活かそう

ヒアリングの結果、この会社では研修のレポートは提出させていましたが、その後のフォローはありませんでした。

つまり会社に学んだことを活かせる機会がなく、そのために能力を発揮できなかったのです。

これでは、学んだことを活かせるのは個人の職務範囲内に留まり、会社全体への影響はごく限られてしまいます。

いくら個人が努力して知識をつけても、それを活かす場を会社が用意しなければ組織を活性化させることは難しいです。

私は個人の能力を発揮させるために、部署ごとに改善活動をおすすめしています。

つまり部署で問題になっていることや改善すべきことを、会社全体で取り組んでいきます。

まずは簡単なミーティングからでもスタートしてみましょう。

具体的には研修に参加したリーダーを集めて、問題点を話し合ってもらいます。

そこで話し合ってほしいことは、

  • 問題点や課題について
  • 考えられる解決方法

です。

ミーティングは月に2週間から月に1回程度のペースで行います。

次に集まるときには、

  • 取り組んだ結果について
  • 進める上での問題点
  • 次に取り組む内容

このように進めていけば、部署の問題点を解決することができます。

こうした活動を行うことで、少しずつですが研修で学んだことを発揮できます。

能力を発揮できる機会があると、人は意欲的に仕事をしてくれます。

自分の出したアイデアが採用されて、実施されると嬉しいですよね。

実施した効果が高くて認めてもらえると、もっと頑張りたくなります(^^)

部署のメンバー以外にも他部署との交流も生まれるので、コミュニケーションが活性化します。

 

改善活動をすすめて、挑戦する組織文化をつくろう

ビジネスの急激な変化により、生き残るための経営が必要となっています。

しかしこれまで組織に改善をしたり、挑戦をしたりする文化がなければ、継続することができずに経営改革が進みません。

ある食品会社も新商品の開発や社内不良の改善に取り組もうとしましたが、長続きしなかった事例があります。

経営者がリーダーシップをとって取り組みましたが、その反動として言われたことだけやるという「主体性のない活動」となっていました。

 

外部研修で受けた知識や技術は、会社に改革の風を吹かせることができます。

しかし、新しい取り組みは結果がすぐには出ません。

硬直化した組織では、新しい取り組みに懐疑的な人が多いです。

やる前からデメリットを並べるような人もいます。

こうした状態の組織では失敗すると「ほら!見たことかっ」と言われてしまうので、これまでと異なる方法に挑戦することが難しいくなってしまいます。

 

このように組織文化の影響で個人の能力を発揮できないことがあります。

経営を改革したい場合は、必ず会社のサポートが必要です。

改善活動に取り組むことで、挑戦しやすい環境を構築します。

 

成果への近道は「継続する仕組み」

私は組織の改善活動を支援しています。

その時に特に意識していることがあります。

それは「継続して実行できる程度で取り組む」です。

継続できる程度の取り組みとは具体的に次の3点が挙げられます。

  • 目標や活動内容は少なめに
  • ミーティングは必ず月一回
  • 活動が進んでなくても怒らない

目標や活動内容は少なめに

改善活動を始めると、張り切ってたくさんの目標を掲げようとする人がいます。

その時に私は「もうちょっと目標を減らしませんか?」と助言します。

普段の仕事をしながら無理なく進めるためには、ちょっと物足りないくらいで良いです。

「この程度でいいのか?」と心配しなくても次第に活動が進んでいくにつれて、レベルが上がっていきます。

ミーティングは必ず月一回

また活動報告のミーティングは月一回は必ずします。

これは繁忙期であっても例外なく実施します。

忙しいを理由にミーティングをしないと、悪しき前例になってしまいます。

「忙しい時はミーティングしなくて良いんだ」という気持ちになり、次第に活動がなくなってしまいます。

そのために、ミーティングが確実に実施できるよう管理しなくてはいけません。

「現場がやってくれない」

「集めても進んでないから意味がない」

と活動の実行メンバーに責任転嫁せずに開催して欲しいです。

 

活動が進んでなくても怒らない

最後にたとえ活動がスケジュール通りに進んでなくても怒らないで下さい。

私が活動を支援している会社では、計画段階でスケジュールを組みます。

しかし思いもやらない事態になってしまい、活動が進まないことがあります。

その時に活動が進んでいないことをダメ出しするのではなく、進まない理由を確認して下さい。

活動が停滞する理由をミーティングの議題にして、克服するための対策を協議します。

スケジュール通りに行かなくても大丈夫です。

それに応じて変更すれば良いです。

それよりもストレスがなく続けられるようにサポートする体制が重要です。

 

最後に

今回は外部の研修を効果的にするためどうすればいいのか解説しました。

個人の力を組織の力に変えるには、研修に参加したリーダーたちに身につけた能力を発揮できる環境を与えれば良いです。

職場の問題点と解決方法を自分たちで挙げてもらい、進捗度合いを定期ミーティングで確認すれば次第に良い方向に向かいます。

話し合いの中では、参加者の考えや意見をどんどん反映させます。

そうすることで、他のメンバーも新たな考えを知ることができます。

個人の知識・経験を活かすために職場内を問わず、部門間でも問題解決に向けた話し合いの場をつくりましょう!

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