こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。
消費者が商品を購入するときにどのようにして意思決定をするかというのはマーケットインにおいて重要です。
なぜなら意思決定のプロセスを分析すれば、自分たちの商品をどのようにして作れば買ってもらえるかのヒントがあるからです。
今回は意思決定についての理論をいくつか紹介します。
紹介する理論は、
- ロジャースの普及理論
- ムーアのキャズム理論
- 精緻化見込みモデル
この3つについてです。
過去問でも登場していますので、要チェックな理論です(^^)
ロジャースの普及理論
ロジャースの普及理論は、新しい商品に対してどのように消費者に受け入れられていくかを理論化したものです。
ロジャースは新しい商品が発売されたときに、購入が早い順に5つの区分けをしました。
- イノベーター(革新者)
- アーリーアダプター(初期採用者)
- アーリーマジョリティ(前期追随者)
- レイトマジョリティー(後期追随者)
- ラガード(遅滞者)
イノベーターは新しければ購入するような人のことです。
市場全体の2.5%いると言われます。
アーリーアドプターはその次に追随する流行に敏感な人です。
自ら情報を収集して判断します。
他の消費者への影響が大きく「オピニオンリーダー」と言われます。
アーリー(Early)は「早い」、アドプター(Adopters)は「採用」という意味です。
つまりアーリーアドプターは「早い採用者」といった感じです。
市場全体の13.5%いると言われます。
次はアーリーマジョリティです。
比較的慎重だが、平均よりも早く新しいものを取り入れる人のことを言います。
アーリー(Early)は「早い」、マジョリティ(Majority)は「大多数」という意味です。
大多数だけれども早くに取り入れるといった意味が英語からもわかります。
市場全体の34%と言われます。
その次はレイトマジョリティーです。
周りが使用しだしているのを見て、ようやく購入する人のことです。
フォロワーズとも言われます。
大多数の中で採用するのが遅い人って感じですね
こちらも市場全体の34%と言われています。
最後はラガードです。
すごく保守的で流行に全く関心がない人です。
商品がスタンダードになってしばらくしてから購入するような人です。
ラガード(Laggard)の意味は「のろま、ぐずぐずする人」です。
購入が遅いだけでひどい言われようですね(^^;)
市場全体の16%いると言われています。思ったよりもよりも多いですね
商品が普及するにはイノベーターとアーリーアドプターの合計した16%のラインが重要と提言しています。
ロジャースはこのことを「普及率 16%の論理」と呼びます。
ムーアのキャズム理論
ムーアはロジャースの普及理論を更に発展させました。
商品が普及する条件にもなっている、アーリーアドプターからアーリーマジョリティへは簡単には超えられない大きな溝があるということを示しました。
これをムーアのキャズム理論と言います。
商品が普及するかどうかはアーリーマジョリティに届くかどうかがとても重要と提言しています。
キャズム(chasm)は英語で「溝」という意味です。
精緻化見込みモデル
精緻化見込みモデルは「消費者の購買行動は、理論的な判断だけでなく感覚的な判断によるものもある」とするモデルです。
広告への反応に対してどう反応(情報処理)するか2パターン示しています。
中心ルート
広告の内容について、理解し詳細に検討します。
消費者に情報を処理する意欲があって情報を理解できる知識がある場合にこのルートを通ります。
周辺ルート
広告の詳細な中身よりも、起用されているタレントや流れている音楽、パッケージなどの見た目によって判断する人が通ります。
中心ルートのようなルートを通ることができない場合はこういった感覚で購買を決定することがあります。
商品の機能がどのくらいか判断できなくても、「なんとなくイメージが良いからよさそうだ」といった判断で購入することがありませんか。
衝動的に商品を買ってしまう方は、このようなルートを通って購買決定します。
まとめ
今回は消費者の購買意思決定についての理論についてをいくつか解説しました。
こうやって購買までの行動を分析するって興味深いです。
最後にまとめると
ロジャースの普及理論は5つのタイプがいる
- イノベーター(革新者)
- アーリーアダプター(初期採用者)
- アーリーマジョリティ(前期追随者)
- レイトマジョリティー(後期追随者)
- ラガード(遅滞者)
商品普及ポイントはイノベーターとアーリーアドプターの16%
ムーアのキャズム理論は
アーリーアドプターとアーリーマジョリティにはとんでもない溝(キャズム)が存在する
ここを超えられるかどうかにかかっている
精緻化見込み理論は
- 中心ルート:しっかり分析して買う
- 周辺ルート:なんとなくのイメージで買う
こんな感じでしょうか(^^)
中小企業診断士試験の企業経営理論は非常に難しい問題が出題されます。
その中でも今日紹介した理論は知っているだけで正解することができる知識です。
ちょっとでもいろんな理論に触れていると正解率が上がります。
ただあまり深く掘り下げると、全体把握ができなくなるので注意してくださいね(^^)
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