コンサル実務 経営・改善活動

責任感を醸成するには「当事者に巻き込む」|診断士実務

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こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は責任感を持たせるにはどうすればよいかについて解説します。

ある会社の事例

ある製造業の話です。

そこでは度々納期遅延が発生していました。

調べてみると約80%ぐらいしかお客様の納期通りになっていませんでした。

そうした状態になっているのに、従業員の皆さんはあんまり悪いと思っていませんでした。

「○○工程が遅いから」

「製造部なので納期管理は別部署の仕事」

といった感じで、他の部署に責任転嫁している状態です。

当然改善される見込みはありませんでした。

 

まずはマインドセット

なぜ納期遅延が起こっているのか、それぞれの部署から意見を聞いた後に私から「どうして納期を守らなくてはいけないのか」について話をしました。

会社員は一件の納期遅延が給料に直結しません。

しかし問題が解消されない状態だとどうなるでしょうか?

当然、取引先から信頼を得ることができません。

信頼できない取引先とは、取引をしたくありませんよね(^^;)

取引先から注文した部品が納期通り来ないと、自分たちの仕事にも影響が出ます。

自分たちの仕事が遅れると、自分が守るべき納品が遅れる可能性があります。

こんな余計なリスクを抱えるくらいなら、多少高くても別の取引先に変更したいです。

 

このように信頼関係がなくなると取引が停止する可能性があります。

仮に取引がなくなってしまうと、売上に影響が出ます。

売上が減少すれば、当然利益がなくなります。

利益がなくなると、そこで働く人に給料を支払うことができなくなってきます。

このように直接の影響はなくても、後々に自分たちに返ってきます。

納期を守るということが、自分たちにも関係があることであることを理解てもらわなければ、重要なことだと思ってくれません。

マインドセットをすることで、「説得」ではなく「納得」して物事を進めていきます。

 

当事者に巻き込む

次に、具体的にどうすれば守ることができるのかを話し合いました。

マインドセットだけでは解決しませんので、一緒になって考えます。

これまで発生していた納期遅延の理由としては以下の通りでした。

  1. 取引先から言われたままの納期で了承していた
  2. 大ロットの商品の進捗管理を誰もしていなかった

理由を聞いてみると、簡単なことができていないだけでした。

一つ目の問題は、自分たちができる納期で交渉することにしました。

二つ目は管理表を作って、毎月進捗が見えるようにしました。

納期管理は営業が責任を持って対応することとし、製造部に関しても協力してもらうよう要請しました。

こうした取り決めの結果、納期率はほぼ100%にすることができました。

「こんな簡単なこともできないのか」

なんて思う人もいるかもしれませんが、当事者意識がないと当たり前のことができなくなってしまいます。

しかし単に「納期を守れ!」だけでは、納得してくれません。

一時的に改善されたとしても、しばらくたったら元に戻ってしまいます。

このように当事者意識を持たせることで責任意識が変わります。

実際、納期を守ることに対し、率先して改善に取り組む姿勢が見られるようになりました。

明らかに変わったので私も含め、上司である部門責任者も驚きました。

「交渉と納期管理で一気に解消しました!」

納期が守れることが自信となって、仕事の制度も高まっています。

改善会議に参加して、目的をもう一度見つめなおしたことおで、今までとは違った責任意識が芽生えたのです。

経営者や上司は仕事の目的から丁寧に伝えることで当事者意識を高めて、仕事に責任を持ってもらう人材育成に取り組んでほしいです。

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