こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。
先日、ある会社で「改善活動のリーダー会」を実施しました。
その会社では半年ごとに目標を作成して改善活動を実施しています。
率直な意見が聞きたかったので現場の改善活動を実施しているリーダーさんに集まってもらいました。
話し合いの中でいろんな課題や問題点が浮かび上がってきます。
また私もそうした意見を聞くことで、活動の進め方を調整します。
リーダーの本音「正直改善活動しんどい」
やはり意見として多かったのが「負担が大きい」といったことです。
「忙しくて改善活動ができない」
「通常業務をついつい優先してしまう」
という声が多くの人から挙がりました。
改善活動を推進している私にとっては、そういった声に対してアドバイスをしなければなりませんので、もう少し詳しく聞いてみました。
そうすると、本音が見えてきました。
「日々の忙しさにかまけてしまう」
「どうしても通常業務を優先してしまいがち」
「改善活動は特別な業務として受け入れている」
「改善活動は、仕事のようであって、仕事のようでない感覚を皆が持っている」
こうした声は特に活動を始めた直後によく聞きます。
たしかに通常業務に加えて、新しい活動をすると非常に負担に感じることがあります。
しかも今までやったことのない内容もあるので、どうやって進めていくかもわからないこともあります。
コツは「ちょっとだけでもやる」
そうした意見には「毎月ちょっとでも前に進める」ということをお願いしています。
改善活動をする時には、半期や年間の目標を作成します。
スケジュールも組みますが、そんな計画通りに進むことはありません。
繁忙期などは活動が進みにくいこともあります。
そんな状態で大きな改善をすることは難しいです。
ましてや完璧な活動をすることはできません。
それで良いのです(^^)
そんなにすごい改善でなくても良いです。
60点ぐらいのもので構いません。
継続することが一番大事です。
一度活動を止めてしまうと「忙しい時は活動を止めても良い」という事例を作ってしまいます。
こうした事例は自部署だけでなく他部署へと広がってしまいます。
私が支援している会社では、5S活動を10年間継続している会社があります。
その会社では毎日お昼休み後に10分間の清掃をしています。
従業員の方に話を聞いてみましたが、活動をしても通常業務に影響はないとおっしゃっていました。
むしろ清掃をしないと、午後からの仕事への切り替えができないという声もありました。
私の会社でも週に一度みんなで事務所の清掃をしています。
これも習慣で行っていますので、通常業務を圧迫しているという意識はありません。
大事なのは継続できる小さいハードルをクリアしていくことです。
成功体験を積むことでどんどん改善が進んでいきます。
小さい改善で良いのでやってみる
小さい改善だと、
「こんな細かいことで改善といえるのか」
「こんな小さい改善なんて報告する必要があるのか」
といったことを言われる人がいます。
それでいいんです!
むしろ小さい改善で効果があったほうが費用対効果が高くて良いです。
改善というと、工場のレイアウトを変更したり、生産性が上がる新しいやり方を見つけたり、大きなことを成し遂げないといけないと思っている人がいます。
大きな改善よりも、ちょっとしたアイデアから実行した小さい改善のほうが、ダメだった時にすぐに戻せるのでリスクが少ないです。
工場のレイアウトを変更して失敗したらえらいことですよね(^^;)
そのような大きな改善は実行するまでにしっかりと検討する必要があります。
小さい改善は、思いついたら実行しやすいです。
そんな改善を価値があるものとみんなが思える風土づくりが大切です。
私が支援している会社では、そういった改善に対してちょっと大げさなくらいほめるようにしています。
最初は私もオーバーかなって思いましたが、それくらいがちょうどよいことがわかりました。
みなさんも小さな改善を継続していってください。
その積み重ねが大きな成果を生み出すきっかけになるはずです(^^)