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「自己決定理論」でルールを守る組織へ|診断士実務

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こんにちは!中小企業診断士のカズユキです。

今回は経営理論を説明しながら、改善活動や5S活動を通して、組織を変えることができることを解説します。

理論をそのまま使えば、必ずうまくいくわけではありませんが、闇雲にやるよりかは良いです。

知っておいて損はしないですので、ぜひ覚えてください(^^)

今回は「自己決定理論」について取り上げます。

自己決定理論と

「自己決定理論」はエドワード・デシという、アメリカの心理学者が実験をもとに確認した考え方です。

デシは、人間はどういう時に最もやる気が出るかを実験しました。

実験結果で明らかになったことは、2つです。

  • 有能性を感じるとき
  • 自己決定権があるとき

この2つがあるときに最もやる気が出ることがわかりました。

有能性を感じる

有能性を感じるとはどういった状態を指しているでしょうか?

もう少し簡単に言うと「自分はできる、能力があると感じるとき」です。

例えば会社に入ったばっかりの頃を想像してみましょう。

入社初めの頃は覚えることがたくさんあり過ぎて、

「こんなの自分には無理だ」

「やっていける自信がない」

皆さんも仕事でこんな経験はありませんか?

このように最初は嘆いてばかりでしたが、諦めずに続けていると次第に慣れてきます。

だんだんと習熟していくにつれて「自分でもできるんだ!」と自信がついてきます。

自信がついてくれば、同じ仕事を依頼されても「よしっ!やってやる」という気分に変わってきます。

私も現在の仕事について、セミナーや研修等で多数の人に向けて話をする機会があります。

最初は緊張して「こんな仕事向いていないなぁ」なんて思っていました。

とか言いながら繰り返し経験するうちに、2、3時間のセミナーや研修であればこなせるようになってきました。

まあ緊張はしますが、やり切る自信はあります。

ちなみに慣れていない仕事で不安になるのは原因があります。

それは「ゴールの形が想像できないから」です。

どのように着地するかわからない状態だと、

「どんな答えを導いたら良いのか」

「どれくらいの時間が必要なのか」

こういったことがはっきりわかりません。

逆に仕事に慣れてくると、ゴールの形が見えるようになってきます。

これが安心感を生んでいきます。

安心して仕事ができるようになれば、自身につながっていきます。

このように、能力がついてくると「自分はできる」と思えるようになり、やる気が引き出されます。

 

自己決定権があるとき

もう一つの「自己決定権は」そのままの意味で、「自分で決めることができる」ということです。

自分で物事を決めることができたほうが、やる気が出るのは感覚的にも理解できますね(^^)

実際、人から言われたことをやるのは苦痛を伴うことがあります。

親が子どもの「勉強しなさい」と言うと、反発して余計にしないみたいな感じですね。

確かに、命令されて「やる気出てきたー!」って感じにななりませんよね(^^;)

それで子供のやる気が出るなら、親も苦労はしませんよね(^^;)

逆に明確に目標を持っている人は、それを達成するために自ら行動を起こします。

「僕は将来、薬剤師になりたいから理数系を勉強するぞ!」

というような目標があると、達成するために必要な勉強を自分から始めます。

自分で決めて行動することは、強い動機付けにつながります。

 

「有能性」と「自己決定権」を引き出すには

会社においても「有能性」と「自己決定権」はとても重要です。

経営者は雇用している社員の生産性を上げることに注力しています。

なぜかというと、生産性が悪くても給料を簡単に下げることはできないからです。

ちょっと成果が出なければ、給料や賞与をマイナスにするようなことをすると、社員のモチベーションは余計に下がります。

自分がイメージするように社員が動いてくれないので、いつもイライラしている経営者もいます。

しかしできないことを責めても逆効果です。

社員の皆さんも会社に貢献しようと努力してくれます。

そこまで積極的にやりたいわけではないけれども、何とかやる気を出してくれています。

ただ、個人の頑張りに頼っている状態では、非常に危ういです。

それは「個人のモチベーションは上がったり下がったりするから」です。

成果が順調であれば、モチベーションも高くなり、自信を持って取り組んでくれます。

しかし、成果がでなかったり、スランプに陥ったりすると、生産性が下がってしまいます。

好不調の波は、誰しもあります。

もし会社のメンバーのほとんどがスランプに陥ってしまったら・・・

そうなってしまっても会社のパフォーマンスが安定的に発揮できるようにしなければなりません。

そのためには「仕組み」が必要です。

 

改善活動や5S活動でサポート

会社のパフォーマンスを安定させる仕組みとは何でしょうか?

それは目標を管理する仕組みです。

つまり、目標を作成し、実行に移し、成果を検証していくことです。

いわゆるPDCAサイクルというやつです。

ちなみにPDCAサイクルは過去のブログで書きましたので、そちらを参考にしてください。

マネジメントサイクル(企業経営理論)

 

PDCAサイクルを会社の中で取り入れるにはどうすれば良いか?

それは改善活動や5S活動を実行することです。

これらは会社のパフォーマンスを上げることができます。

私が支援している会社では、

  • 部署の問題点を見つける
  • 課題を解決できる計画を作る
  • 計画を実行して検証する
  • 検証結果を基に、さらに取り組む

といった一連のサイクルで運営します。

そうすると、パフォーマンスが落ちてきても早期に発見・対応することができます。

また、部署ごとに目標を立案します。

目標の数値や状態は、自分たちで決めてもらいます。

自分である程度決定することができるので、自己決定権は満たされます。

自分で決めたことなので、責任感も生まれます。

そして目標を達成した時に、大きな自信となります。

自信がついてくると、発言が活発になり、ますますパフォーマンスの高い仕事ができるようになります。

 

目標は小さくて良い

よく誤解されるのが「立てる目標は高くしないといけない」ということです。

しかし目標が高いほうが良いとは限りません。

高すぎると「絶対無理」となってしまい、パフォーマンスは極端に落ちてしまいます。

ロックの目標設定理論でも、高すぎるのはダメっと言っています。

ロックの「目標設定理論」を用いて改善・5S活動に活かそう!

ロックもある程度高いほうが良いといっていますが、私はそれほど高くなくても良いと思っています。

なぜなら、定期的に進捗を確認すれば、都度調整することができるからです。

もし目標が低くて、半年間の目標を3か月で達成した場合は、目標を上方修正すれば対処できます。

逆に高すぎた場合は、下げればよいです。

いきなり高い目標設定をしてしまうと、それがプレッシャーになってしまい、メンバーのパフォーマンスが引き出せないこともあります。

最初は低いハードルにして、飛び越えやすくすることで、プレッシャーを与えずに、のびのび力を発揮できるようにします。

低いハードルであっても、達成したら認めることをします。

自分にもできたという「成功体験」が自信をつけて、メンバーのパフォーマンスを上げていくことができます。

 

認められる場を作ろう

私が5S活動で訪問している会社の話です。

棚が足りなかったので、日曜大工が得意なメンバーが自分で作成していました。

それまで材料が直置きや仮置きで収拾がつかない状況でしたが、棚が完成したことによって、整理整頓は一気に進みました。

その方はメンバーからも上司からの感謝され、私も「すごい」といって褒めました。

「普段から棚を作りたいと思っていた」

「5S活動という機会をもらったことで、したいと思っていたことができた」

とおっしゃられていました。

このように、進んで行動することがさらに「有能さ」と「自己決定」を促し、いっそう動機づけられるという好循環が産まれます。

そのような機会を多く経験するほど、5S的な簡単な改善に飽きたらず、徐々に難しい取り組みにも挑戦してみようという意欲が生まれるのです。

今回の事例では、会社が5S活動に取り組んだことによって生まれました。

やはり個人の頑張りや自発的な行動を待っていると、なかなか改善が進んでいきません。

会社が公式に、改善する機会を与えること、仕組みを作ることが非常に重要です。

そういった活動を繰り返せば、大きな成果となって現れますので、ぜひ取り組んでほしいです!

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